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三菱UFJ R&Cほか冬のボーナス減少はほぼ確実と予想…来年は正社員の給料減額も覚悟か

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※イメージ写真(GettyImagesより)

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、ついに個人の所得にも深刻な影響を与えそうだ。来年は、正規雇用者の給与の減額も覚悟する必要があるかもしれない。

 新型コロナの感染拡大で飲食業、観光業などの業種では大きなダメージを受けた。政府が推進するGoToキャンペーンで立ち直りの兆しが見えたものの、新型コロナの感染拡大は第3波に突入したと見られており、再び、厳しい状況を迎えそうだ。

 新型コロナの影響で、非正規雇用者を中心に解雇や雇い止め、休業要請により実質的な失業状態に陥っている人も多い。一方では、比較的影響が少ないはずの正規雇用者にも、賃金減少の波が襲い掛かっている。

 まず表1をご覧いただきたい。

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※厚生労働省の「毎月勤労統計」から筆者作成

 厚生労働省の「毎月勤労統計」で見た2019年11月からの「現金給与総額」(いわゆる名目賃金)の推移だ。直近のボトムはパートタイム労働者が政府の非常事態宣言中の5月前年比で4.1%と大幅減少になった。一方で、一般労働者は翌6月の2.9%減とパートタイム労働者に比べ下げ幅は小さいものの、その後の立ち直りは一般労働者の方が遅い。

 一般労働者の現金給与総額が大きく減少していない反面、回復が遅いのは「所定内給与」と「所定外給与」が大きく関係している。

 続いて表2をご覧いただきたい。

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※厚生労働省の「毎月勤労統計」から筆者作成

 所定内給与とは、基本給に住宅手当や扶養手当などの諸手当を加えたものだ。一般労働者はパートタイム労働者に比べ充実しているため、現金給与総額の下げ幅は小幅にとどまっている。一方で、パートタイム労働者は基本的に働いた時間が給与に反映されるため、現金給与総額と所定内給与の動きが連動し、振れ幅が大きくなる。

 一般労働者の現金給与総額の回復が遅いのは、所定外給与に関連している。所定外給与とは時間外手当、休日出勤手当、深夜手当など基本給以外を指す。また表3では、新型コロナの影響で在宅勤務・テレワークなどが実施されたことで、残業による時間外手当などが大きく減少したことがわかる。所定外給与は依然として、前年比10%を超える減少となっている。

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※厚生労働省の「毎月勤労統計」から筆者作成

 
 実は、景気動向を最も敏感に反応するのは、「所定外給与」だ。従って、新型コロナの感染拡大による景気への影響を受け、所定外給与が減少しているのは“当然の動き”でもある。しかし、問題は所定外給与回復の遅れ、景気悪化の影響が「特別給与」から「所定内給与」へと波及することにある。

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