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『ロンドンハーツ』芸人たちが見せた最高の“ラブストーリー”に「ギャラクシーBL賞を!」の声

「こんな近くに大事な人がいたんだ」岡部と兼近にまさかの結末

『ロンドンハーツ』芸人たちが見せた最高のラブストーリーに「ギャラクシーBL賞を!」の声の画像2
1週目が完璧なフリになっており2週目の面白さを加速させた(TELASA公式サイトより)

 波乱は続く。実は向井が1位に選んでいたのも岡部だったのだ。前述の通り、岡部の1位も向井。「相思相愛だ!」とスタジオ中が盛り上がるなか、岡部は眉間にしわを寄せて苦悶の表情を浮かべる。そして、次の瞬間、岡部は思い切り頭をさげて「ごめんなさい!」と声をあげたのだった。

 MCの淳が「どうした!?」と聞くと、岡部は「僕の中で兼近がどんどん大きくなって……」と告白。岡部は兼近に1位指名されたことで「こんな近くに大事な人がいたんだ」と気づいたと告げると、スタジオは爆笑の渦に包まれた。淳もしみじみと「告白の順番ってあるよね。(先に向井が告白してたら)素直に相思相愛だったもんね」と、まるで本物の恋愛話を語るかのような表情に。

 この一連のやりとりに、BLマンガに詳しいライターはこう語る。

「すれ違いからの両思いって恋愛マンガの王道ですけど、だからこそ良い! 王道こそ美しい! 今年見たラブストーリーの中で一番胸を打たれましたね! ロンハーにはギャラクシーBL賞を差し上げたいくらいです! あんなに人気者のかねちが片思いになってしまう展開も熱かったし、かねちの存在に気づいた瞬間の岡部の表情も抜群で、各々の思いがすれ違いながら最終的には第7世代の2人が通じ合うオチも見事だった。“大事な人は近くにいる”というメッセージ性もよかったです。

 また、向井が岡部を選んだ理由が『ハナコの中で岡部くんが一番売れてる。トリオの中で自分だけ売れると相方にマウントとっちゃいがちになる時があるけど、岡部くんには一切それがないから』というのも良かった。向井もトリオなので、過去の自分たちの姿を重ねているのかなと思うと胸がキュッとしましたね。それでいて最終的に報われないところも向井っぽい……!」

 前出の雑誌編集者は「番組の構成もよくできていた」と褒める。

「2週に分けたことで、連続ドラマを見るような高揚感もありました。得票数の多い向井と兼近の発表を第2週に持ってくるのは当然ですが、岡部の心変わりについてはどこまで台本だったのか……もし岡部が咄嗟に『こっちのほうが面白くなる』と判断したのだったら、大したものですよね。朴訥としたキャラクターがフリになっていて、観ている人が『岡部ならたしかにこの場面でこう言いそう』と思うじゃないですか」(前出・雑誌編集者)

 ただし、前出のBLに詳しいライターはひとつ注文をつける。

「BLとしても面白かったし、芸人同士が互いをどう評価しているかが浮き彫りになるブロマンスとしても完璧だったと思う。ただ、かつらをかぶったり、なりきって女性っぽくしゃべる芸人に対し『オネエじゃん』みたいないじり方はもうナシにしてほしい。 “オネエ”って文脈によっては揶揄や侮蔑の意味合いになるし、そんな風に茶化さなくてもストレートに面白かったですから」

 BLマンガ好きも唸るドラマチックな展開を見せた「ロンハー」。ここでは書ききれなかったが、ほかにも名シーンが満載だったことを最後に記しておきたい。「TELASA」や「TVer」などでは現在見逃し配信中なので、熱い“ラブストーリー”を味わいたい人はぜひ見てほしいところだ。

出来花子(ライター)

出版業界を漂ういろいろなオタク。出版界動向やゴシップを追いながら、フリーのライターとして活動。

しゅったいはなこ

最終更新:2020/12/17 11:00
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