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『世界SF作家会議』人類は「チーズケーキ」で滅亡する? SF作家ならではの振り切った主張「愛は地球を救わない」

 1月6日深夜に『第2回世界SF作家会議』(フジテレビ系)が放送された。2020年7月放送の同名番組第2弾だ。前回は「“アフターコロナの世界”は果たしてどんな世界になっていく?」をテーマに、“未来について考える専門家”SF作家が鋭い想像力で未来を語り尽くしていた。

 今回の会議に参加したSF作家は新井素子、藤井太洋、高山羽根子、小川哲の4人。議題は「人類は〇〇で滅亡する」である。
 

SF作家ならではの「少子化は救い」発言

 トップバッターに指名された小川の回答は「人類はチーズケーキで滅亡する」だった。彼の言う「チーズケーキ」とは「自然界に存在しないもの」「人間の手で人工的に作られたもの」を指している。

「人類はチーズケーキ的なものをたくさん作りだしてきたわけですよ。元々、動物が生存のために必要とする制度から大きくかけ離れ、自然的に発生しないような人工的な技術だったり社会制度を作り、それが人類の繁栄と矛盾してきている気がしている。例えば、日本の少子化は種として致命的だと思うんですね。なんで少子化になっているかというと、経済だったり社会のシステムなど文化的に作ってきたものが種としての人類の首を絞めていると考えました」(小川)

 そもそも、「人類はチーズケーキで滅亡する」というワードがSF作家ならではだ。まるで、小説のプロットを聞いているような感覚になる。小川の主張を受けて、新井が口を開いた。

「文明によって人類が本能的におかしくなっているってのはとってもわかるんだけど、逆に私は今、少子化って結構救いかなと思ってます。1種類の哺乳類がここまで栄えちゃうと、仮にピラミッドの頂点に人類がいるとしたら、もう絶対変な形になってるので、たぶん人類は減るべきなんですよ。文明のせいでっていうのもあるんだけど、人間の生物としての危機感が『もう、これ以上増えちゃいけない』って思ってるのかなあと私は思ってます」(新井)

 確かに一理ある。楢山節考のように死を強制するのではなく、緩やかに人口が減っている現状は、新井の考え方に則れば悪くない。ただ、この番組の放送時間帯が深夜で本当に良かった。「少子化は救い」だなんて発言、日中だったら炎上必至である。この無責任な言い回しがSF作家ならではで、期待通りなのだが。

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