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菅義偉政権”4月退陣シナリオ”と最期の切り札に立ちはだかる3つの壁

新型コロナのどさくさに紛れ、特措法と感染症法改正案閣議決定

 お次も新潮から。政府は1月22日、問題の多い新型コロナウイルス感染症対応の特別措置法改正案と感染症法改正案などを閣議決定してしまった。

 通常国会に提出して2月初旬の成立をめざすという。

 国民がコロナ感染に怯えているのをいいことに、懲役刑を含む罰則規定まである、「旧法への逆戻り」(東京大学大学院法学政治学研究科の米村滋人教授)する危険なものである。

 米村教授は、「現行の感染症法にも協力要請の条文がありますが、活用されていません」と指摘し、行政が医療機関の運用を業界に任せきってきたため、患者はどの医療機関で受け入れ可能かという内部情報を把握できていないという。

 こんな法律をつくるより、こういう人手が足りないという各病院の要請を受けて、医療機関同士で人手や患者が均衡するようにしたほうが解決は早いと話す。

 さらに、「いまは無症状患者や未発症患者が市中に大勢いて、感染を拡大させている。そこに罰則を導入すれば、陽性と判断されると不利益が大きいと考える多数の人が、検査を受けなくなるでしょう」。

 今の菅を含めた政治屋たちは、結核やハンセン病で感染者を隔離し、恐怖を煽った結果、大変な差別を受けたという歴史の教訓に何ら学ぼうとしない。新潮が毎号いっているように、「コロナを怖がるな」とは思わないが、正しく恐れることが今特に大事だと思う。

 現代が、吉川農相在宅起訴から、卵の問題を特集にしている。週刊誌的な発想のいい企画である。

 現代は、日本の卵は世界から「危険視されている」と報じている。

 卵は「価格の優等生」といわれる。値段の変動はほとんどなく、昔いわれていたように卵は1日2個以上はダメという健康上の理由も、どうやら間違いだったらしく、食卓に卵が乗らない日はほとんどないというほど、人気の食材である。

 だが現代は、吉川貴盛元農相が、鶏卵大手のアキタフーズからカネをもらっていることがバレて、収賄罪で在宅起訴されたが、アキタの狙いの一つは、「国際基準に合わない日本の鶏の飼育方法を存続できるように働きかけるため」だったというのである。

 日本の鶏の飼育は、ウインドレスという窓のない鶏舎がほとんどで、60cm×40cmの狭いところに8羽ほどが押し込められていて、運動などできるスペースなどないそうだ。

 何しろ、たくさんの卵を産むように品種改良され、普通は年間20個ぐらいしか産まないのに、300個以上産卵させているという。

 カルシウムが不足し、運動不足なので鶏のほとんどが骨粗しょう症で、「世界基準から大きく遅れている」(研究者の加藤武市)

「’60 年代には300万戸に及ぶ小さな養鶏場がありました。しかし高度経済成長とともに生産の効率化が求められ、大規模な業者による寡占化が進み、現在の飼養戸数は2000戸ほどです。

 バタリーケージを使って、数万羽を管理する飼育法はそういう過程で生まれてきたものですが、諸外国の多くでは、すでに禁止されています」(同)

 EUではバタリーケージは禁止されているし、アメリカではマクドナルドなどの食品小売業者の上位25社が、25年までにケージ飼いの卵の使用を禁止すると発表しているそうだ。

 オリンピックで供される卵も、すべてケージフリーのものだという。

 さらに、配合飼料は外国産の遺伝子組み換えのトウモロコシであり、長い船旅で運ばれるため、殺虫剤も大量にまかれてある。

 抗生物質の使用も大きな問題だという。それら飼料の成分は卵黄に蓄積されるそうである。

 大量に安く卵が食べられるようになったのはいいことだが、身体に悪影響があっては何もならない。

 政治家や官僚たちにカネを配って、鶏たちを酷使し続けるシステムを維持するのではなく、安全でおいしい卵を供給するシステムに変えるためにカネは使われるべきである。

 はからずも吉川元農相の収賄罪で明るみに出た卵生産の暗部を、このまま放置しておいていいわけはない。

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