有名俳優たちはNetflixが大好き! 今年はテレビドラマのオワコン化が加速する!?

『今際の国のアリス』Netflixより

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、民放各局ではスポンサー離れが加速している。そんななか、広告収入の大幅減による番組制作費カットの煽りを受け、危機的状況に追いつめられた芸能プロダクションでは、現在、“Netflix詣で”が盛んに行われているという。

「低視聴率でもないのに、コロナ禍による広告収入減によってバラエティ番組が次々と打ち切りになり、ドラマでも、ギャラの高い俳優は使いづらくなっています。そこで、俳優たちを抱える事務所は、ギャラが高いNetflixに積極的に営業をかけていますよ」(番組制作会社関係者)

 2015年、満を持して日本に上陸した動画配信サービス『Netflix』。当初、日本のネット業界では、“黒船来航”と恐れられたが、お笑い王国を誇る吉本興業の大崎洋会長は、いち早く業務提携を決めた。

「大崎会長は、“日本には日本独特のソフトパワーがある。メディア毎に、タレントやコンテンツの新しいマネジメント方法さえ身につければ、生き延びれられるだろう”と判断したそうです」(前同)

 実際、吉本所属のお笑いコンビ「ピース」又吉直樹の芥川賞受賞作『火花』を、Netflixでオリジナルドラマ化。NHKをはじめ、全世界に配信した。その後、明石家さんまのコメディドラマ『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』などのコンテンツも配信している。

 Netflixが手掛けたドラマは『火花』だけではない。

 山田孝之や玉山鉄二、満島真之介らが出演して大ヒットしたドラマ『全裸監督』や、昨年6月に配信された荒川良々、柄本時生ら出演の『呪怨:呪いの家』。それに、年末から配信されている山崎賢人、土屋太鳳ら出演の『今際の国のアリス』も好調だ。

 「今年6月からは、昨春に大手プロ『オスカープロモーション』から独立した米倉涼子主演のドラマ『新聞記者』が配信されます。ちなみに、米倉といえば、テレビ朝日系の人気ドラマシリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子』で主演を演じていますが、そのギャラは最高ランクの1本約500万円。続編にはテレ朝も二の足を踏んでいますが、他方のNetflixのギャラは、倍の1000万円と言われています」(民放ドラマ関係者)

 全世界同時配信されているNetflixの契約世帯数は、20年末時点で約2億世帯を突破。売上も、昨年10~12月期の決算では、コロナによる巣ごもり需要を反映して、66億4400万ドル(約6902億円)。日本の民放とは桁が違う。

「しかも、全世界に配信されますから、Netflixのドラマに出演すれば、海外からも注目されて、ハリウッド進出も夢ではない。高額ギャラももらえるとあって、俳優を抱える芸能プロダクションは“ネトフリ詣で”で積極的に営業をかけてますよ」(前出の番組制作会社関係者)

 今年は、日本のテレビドラマのオワコン時代の到来が懸念されそうだ。

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2021/01/31 14:00
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