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ゆりやん優勝のR-1グランプリ リニューアルが大不評も、霜降り明星はMCで高評価

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ゆりやんレトリィバァ

 ピン芸人日本一を決める『R-1グランプリ2021』決勝戦が3月7日に、カンテレ・フジテレビ系で放送され、ゆりやんレトリィバァが初優勝を飾った。

 これまでは芸歴に制限がなく出場できたが、今年から芸歴10年以内に変更されたR-1グランプリ。MCも霜降り明星と広瀬アリスとなり、審査員メンバーも大きく変わった。

「大会ルールが変わったことで、番組自体をリニューアルするのはいい。でも2時間生放送でファイナルステージあわせて、合計13本のネタをやるというのは、さすがに無謀です。あまりにも時間がタイトすぎて、ネタをじっくり楽しむ空気がなかった。番組の構成は失敗でしょう」(テレビ局関係者)

 放送時間が少ない割に、無駄な演出も多かったとの指摘もある。

「オープニングでCreepy Nutsの『バレる!』というテーマ曲を流していましたが、その時間をカットする選択肢もあったはず。あと、毎回ネタが始まる前にその『バレる!』が出囃子として流れていたのも、ちょっとネタの邪魔になっていた。正直なところ、Creepy Nutsの曲が邪魔していて、Creepy Nutsのイメージが悪くなるような演出でしたね。

 あと、優勝が決定した後、なぜかゆりやんの1本目のネタをVTRで振り返ったのもまったく意味がわからなかった。あの時間こそ、無駄そのものです」(同)

 R-1グランプリは、大阪のカンテレが制作している。

「カンテレに決勝戦の制作を任せるのは、これっきりにしたほうがいいかもしれません。今年の失敗を鑑みれば、ゴールデンの特番に慣れているフジテレビに移管したほうが無難でしょう」(同)

 そんななか、霜降り明星は特にグダグダの番組構成をイジることなく最後まで進行した。

「普通であれば、MCの人が番組構成そのものをイジって、その場の笑いを狙いがち。でも、賞レースはあくまでも出場者が主役であり、それをやると審査に影響が出る可能性もある。そんななかで、とにかくネタだけに集中できるように進行した霜降りはすごい。今回の大会が成立したのは、完全に霜降り明星のおかげです」(放送作家)

 また、ゆりやんレトリィバァが優勝したという結果は、“不幸中の幸い”だったという。

「ただでさえR-1は優勝してもブレイクできないということで、存在価値に疑問が持たれているわけです。でも、すでにブレイク済みのゆりやんが優勝すれば、“ブレイクできない”という印象にはつながらないので、大会の価値を損なわずに済んだといえますね」(同)

 完全にリニューアルは失敗だった今年のR-1グランプリ。芸歴10年以内という出場資格も含め、もう一度見直す必要がありそうだ。

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2021/03/09 12:00
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