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東京五輪「中止」をIOCと世界のアスリートが望まないワケ 国際大会は行われているから海外選手の来日は楽勝!?

文=須藤輝

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「コロナ禍で海外選手は日本に来られるの?」と東京五輪の開催を疑問視する声があるが、大阪なおみが優勝した2021年のテニス全豪オープンは有観客で開催された。(写真:TPN/Getty Images)

 去る3月25日、東京五輪の聖火リレーが「復興五輪」の象徴たる福島県でスタートした。この聖火リレーをめぐっては、リレーを辞退する著名人が続出したほか、ランナーを先導するスポンサー車両のお祭り騒ぎも復興そっちのけの「スポンサーファースト」と揶揄された。

 そもそも東京五輪は、組織委員会会長(当時)・森喜朗の女性差別発言をはじめ、開閉会式統括責任者(当時)・佐々木宏による渡辺直美を侮辱する演出プラン、さかのぼれば佐野研二郎のエンブレムパクリ問題に、JOC会長(当時)・竹田恆和の五輪招致における買収疑惑など、不祥事を挙げればキリがない。

 なにより、ワクチン接種もままならず、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中での五輪開催は依然として不安視されている。3月22日付の朝日新聞社の世論調査では、36%が五輪の「再延期」を、33%が「中止」を望むと回答した。

 しかし、現状では東京五輪は7月23日開会の方向で進んでおり、状況的にはこのまま開会式を迎える可能性が高いという。

「大前提として、五輪の開催国に“中止”を決定する権限はありません」

 そう話すのは、スポーツジャーナリストのA氏。

「開催国ができるのは要望を出すところまでで、決定権があるのはIOCだけ。そのIOCは今のところ『やる』と言っているので、いくら日本国民が『中止しろ』と騒いでも、政府も東京都もどうしようもない。IOCにしても、日本の国民感情などは現状ではそれほど気にしていないでしょう」(A氏)

 では、なぜIOCは「やる」方向なのかといえば、ひとつはIOCが放映権料によって運営されているから。つまり、五輪開催によって得られる収益を守りたいからだ。そして、放映権料をIOCに支払うのは米コムキャスト傘下のNBCである。

「NBCとしては、IOCに払う放映権料以上の金額を広告枠の販売などで回収する必要がある。五輪が真夏に開催されるのは、その期間にアメリカのプロスポーツの試合=放映がないからで、例えば2020-2021シーズンのNBAの日程も完全に東京五輪に合わせています。五輪にはNBAの選手が出場しますからね。仮にNBAファイナルが第7戦までもつれた場合、優勝チームが決まるのは7月22日。つまり、開会式の前日です」(同)

 かなりのハードスケジュールであるため、参加メンバーの決定時期などは不透明であり、選手のコンディションを心配する報道もあるが、とにかく五輪前提の日程が組まれている。ただ、そのNBCは先の聖火リレーに対し、「五輪の華やかな行事のために、公衆衛生を犠牲にするリスクをはらんでいる」「『復興五輪』を掲げたが、被災地では復興の遅れを五輪のせいだと考える人が多い」といった内容の批判記事を掲載してもいるが……。

「その真意は測りかねますが、NBCがIOCに対して開催中止を働きかけることはないと思います。もはや、彼らにとって五輪は経済活動の一環としてなくてはならない存在なので。また、3月20日に海外観客の受け入れを断念することが正式に決定しました。私個人は、最終的には国内の観客も入れず、無観客での開催もあり得ると予想していますが、それも彼らにしてみればさほど重要ではない」(同)

 問題は五輪を放映できるか否かであり、現地の観客の有無は問わないというわけだ。

「もうひとつ、来年の北京冬季五輪まで1年を切っているんですよね。仮に東京五輪を中止してしまうと、北京でも開催できないんじゃないかという空気になりかねない。ましてや、北京のある北半球はコロナがまん延しやすい冬ですから。それをIOCは恐れているのではないか。また、直接の関係はないでしょうが、来年はサッカーのW杯も控えている。同じ世界規模のスポーツ大会を開催する立場として、FIFAも心の中では開催を願っているかもしれませんね」(同)

 IOCとしては、今後につなげるためにも、形はどうあれ「やった」という実績が欲しい。また、来年に北京五輪が控えている以上、東京五輪の再延期も考えにくい。

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