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『チコちゃんに叱られる!』NHK『ダーウィンが来た!』ヒゲじいとチコちゃんのコラボレーション!?

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『チコちゃんに叱られる!』NHK『ダーウィンが来た!』ヒゲじいとチコちゃんのコラボレーション!?の画像1
『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 5月28日の『チコちゃんに叱られる!』(NHK)は、緊急事態宣言延長による菅義偉首相の記者会見のため放送休止。翌日の土曜(29日)午前に放送される再放送枠が本放送となった。

 なかなかに凄い。5月は4回のうち3回は緊急会見によって『チコちゃん』が休止、金曜夜の放送は21日分の1度のみだった。28日放送『バイキングMORE』(フジテレビ系)でチコちゃんファンである土田晃之が「チコちゃんが見たいのに……」とコメントしていたが、金曜夜はさながら菅首相が冠番組を持ったかのような様相。思わず「岡村、岡村。なんでこの時間に記者会見をするの?」とチコちゃんばりに質問したくなってくる。言わば、「チコちゃんが潰される!」状態だ。というか、NHKはサブチャンネルだけでも『チコちゃん』を金曜夜に放送できないのかな……?

 というわけで、29日のゲストはNMB48の渋谷凪咲とアンジャッシュ児嶋一哉。チコちゃんは児島を「アンジャッシュ」とグループ呼びしたが、その後は例によって「鹿児島」「中之島」と呼び間違え、その度に「児島だよ!」と訂正する児島が律儀だ。

『チコちゃん』で久しぶりに100点解答が!

 この日最初のテーマは「旅館の窓際にある『あのスペース』って何?」という疑問。和室なのに、窓際に洋風のソファとテーブルが置かれているあのスペースのことである。確かに、あれは何なのか……。布団を敷くタイミングでどくための場所なのか、まったりトランプをするためのスペースか、ただ一服するための席か? なんと、この問いに児島があっさりチコってしまう。つまんねーヤツだな~、鹿児島。チコちゃんが発表した正解は「元廊下」だった。

 そもそもは、長い廊下だったところを部屋ごとに区切ったことから生まれたスペースだそう。正式には、あの場所を「広縁(ひろえん)」と呼ぶ。現在、多くの旅館の廊下は部屋に挟まれるように部屋と部屋の内側に設置されている。一方、明治時代以前に建てられた旅館の廊下は各部屋を取り囲むように部屋の外側に作られていた。宿泊客たちはこの廊下から部屋に出入りしていたのだ。そういえば、『千と千尋の神隠し』に出てくる油屋もそんな作りになっていたな。

 部屋の外側に廊下があるという作りは旅館に限らず、江戸時代までの日本建築独特のものだった。外廊下、つまり広縁からは明かりがたくさん部屋に入るので、電気照明がなかった時代の旅館には理にかなう作りだった。確かに、外からの明かりを遮らないので、壁に窓を付けるより光が差し込んで明るく感じる。さらに、外廊下は長期滞在の宿泊客が洗濯物を干したり、自ら食べ物を煮炊きするスペースとして使われていたとも言われる。

 このように多くのメリットがあった外廊下が、なぜ現代のように廊下を内側にする中廊下の設計に変わっていったのか? その理由として挙げられるのは、時代の変化だ。明治時代から日本は外貨の獲得を目的に外国人観光客を積極的に招き入れるようになる。欧米の住宅やホテルは個室に分かれているのでプライバシーが保たれていた。一方、日本の温泉旅館は大部屋で複数の人が寝泊まりするスタイルが一般的。欧米人に泊まってもらうには宿泊施設の改造が必要だったのだ。

 外廊下があったときの旅館は、1つの大きな部屋がふすまで区切られていただけ。実質は部屋同士が繋がっている状態だった。その大きな部屋の真ん中に中廊下を設けると、まずは1つの部屋が2つに分かれる。それから、部屋と部屋の間をふすまではなく壁で仕切り、さらに出入口を鍵付きの扉に。こうすると、中廊下ができたため外廊下は使われなくなるが、その廊下も部屋に組み入れ、各部屋で区切ることで完全なる個室に。こうして、外国人観光客にも使いやすい日本旅館が誕生したのだ。

 そして後々、この外廊下は畳に座る文化がない外国人のためにイスやテーブルを置くスペースとして活用されるように。事実、外国人観光客に快適にホテルや旅館を利用してもらうことを目的に昭和27年に決められた「国際観光ホテル整備法」を読むと「いす及びテーブルの備付のある広縁その他の施設があること」なる文言で、広縁の取り付けが義務付けられているのだ。いや、何も法律で定める程のことじゃないと思うのだけど……。

 つまり、今も多くの旅館やホテルの和室にあのスペースが設けられているのは、この法律に従った結果だったり、広縁が一般化して広まったものと考えられるのだ。旅館の広縁は、外国人観光客をもてなすための改造をきっかけに、使われなくなった元廊下をイスやテーブルを置く場所として有効活用した名残りだった。

 正直、久しぶりに100%納得できる解説だった。勉強になった。ただ、和室に泊まると畳でゴロゴロしたいから、あんまり広縁は使わないんだよな……。

『ダーウィンが来た!』再放送のような形で疑問を解決

 この日最後のテーマは、「フグはなんで毒を持っているのですか?」というもの。フグの毒と言えば、『ドラえもん』の「どうしてジャイアン本人はあの歌声にケロっとしていられるんだろう」(のび太)「ふぐが自分の毒で死ぬか!?」(ドラえもん)という会話を思い出す。確かに、不思議なことだらけだ。解答者に指名された児島は「自分を守るため」と回答。筆者も同じ答えを予想していたが、どうやらこれは不正解のよう。チコちゃんが発表した答えは「毒は母の愛」であった。

 実は、『ダーウィンが来た!』(NHK)ですでに同じテーマを特集しているらしい。そこで、『ダーウィン』のディレクターが『チコちゃん』のためにVTRを作ってくれた。当然、このVTRには同番組キャラクターのヒゲじいも登場する。ヒゲじいの特技はダジャレだ。

「チコちゃんにヒゲじいがまたまた来た~! フグの毒の謎に目をつけるなんてさすがー! でも、フグが毒を食べてしまったらフグ~の死を遂げてしまうんじゃないですか? 一体どういうことなのか? 謎がフグらみますぞ~!」(ヒゲじい)

 数百万年前に毒を身につけてから急激に進化し、様々な種類が登場したと言われるフグ。猛毒と言えば多くの人が思い起こすのは青酸カリ(シアン化カリウム)だが、自然界最強と言われるフグの威力はその800倍以上! 人が食べてしまうとわずか1ミリグラムほどで死に至る可能性があるという。何とも恐ろしい猛毒だが、実はフグはこの毒を自分では作っていない。毒を盛っているエサを食べているのだ。事実、毒が入っていない人工のエサでフグを育てると無毒になる。フグは自分で毒を作ることができない。エサである巻貝やヒトデなど毒を持つ生物を食べることで、体内に毒を取り入れていた……って、本当に『ダーウィン』作のVTRを延々と流しているだけだな。実質、『ダーウィン』の再放送じゃない! 今後、生き物系のテーマは『ダーウィン』に頼る流れがお約束になるのか? まあ、そのお陰でチコちゃんとヒゲじいという2大キャラのコラボが実現したのだけれど。

 というわけで、『ダーウィン』作のVTRの流用はこのまま続いた。なぜ、フグは毒入りのエサを食べても平気なのか? 一般的な生物の場合は毒入りのエサを食べた後、体内で毒がタンパク質とくっつうくことで初めて毒の効果が出て痺れなどの症状が表れる。しかし、フグの場合は他の生物とは違う特殊なタンパク質を持っており、その特殊なタンパク質が毒と非常にくっつきにくい性質のため、毒の効果がほとんど出ないのだ。フグは自分で毒を作れず、エサから取っていたなんて驚き! フグが毒を取り込む工程は、傷口から猛毒を塗り込んで右手を毒手にした『闘将!!拉麺男』の蛾蛇虫のそれとそっくりだな……。

 でも、なぜフグは毒を体内に取り入れているのか? これまでは「外敵から身を守るため」と言われていた。しかし、多くのフグは肝臓や腸など内臓に毒を持っている。だとすると、毒が効果を発揮するのは敵に食べられた後だ。それじゃあ辻褄が合わない。「身を守るためという理由はおかしいのでは?」と、さらなる研究が推し進められた。

 実は、最近の研究でフグの毒の効果についての新発見があったのだ。2019年、ある事実が判明する。4月から6月にかけ、フグと同じ濃度の猛毒を持つオオツノヒラムシの卵をクサフグが積極的に食べることがわかった。メスの体内を調べたところ、この間に毒の量は急激に増加。なんと、冬期の15倍になるらしい。しかも毒の3分の2は卵巣、つまり卵へ集められていた。実は、この時期はクサフグの産卵の最盛期でもある。おそらく、クサフグは自分たちの産卵に備え、オオツノヒラムシから毒を意図的に取っていたのだ。クサフグが卵を放っても、たっぷり毒を含んでいるので敵に食べられることはないということ。

 さらに、生まれた後も毒の効果はある。生まれたてのクサフグの赤ちゃんは大きさが2ミリほどで、ゆっくりとしか動けない。クサフグの赤ちゃんが泳いでいると、その前には数々の敵が現れる。例えば、体長2センチほどのメジナの子どもはクサフグの前に立ちはだかり、瞬く間に赤ちゃんを一飲みしてしまった。しかし、飲み込んだ直後に“プッ”と吐き出した! 窮地を脱したクサフグの赤ちゃんは、どうやら無事だ。クサフグの赤ちゃんの毒は皮膚に集中して存在している。メジナは口に含んだ瞬間に皮膚の毒を感じ取って、吐き出していたのだ。お母さんから受け継ぐ“毒の鎧”が、自由に動けるようになるまで敵から守ってくれるというわけだ。母の愛情が子の命を守ってくれている! 人間に例えると、免疫物質を含む母乳みたいなものだろうか? っていうか、この事実が判明したのはたった2年前なのか……。あと、岩場に大量にあるオツノヒラムシの卵(猛毒入り)をおかしな奴が悪用しないかも心配になった。

 というわけで、この日最後のテーマは、『ダーウィンが来た!』そのままの内容で解決してしまった。ちなみに、今夜放送『チコちゃん』では「割り箸の謎」「アイスはなぜバニラ?」「森と林の違い」という3つのテーマが取り扱われる……ん? 「森と林の違い」については、昨年11月放送の『ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!』(NHK)が答えを解明したはず。まさか、今夜も流用するのか? いや、それ以前に今週はちゃんと金曜夜に放送されるのだろうか……。

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/06/04 19:49

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