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『チコちゃんに叱られる!』スコップ・シャベルの呼び方を『探偵!ナイトスクープ』のアホ・バカ境界線ばりに分布図にしてほしい!

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)
『チコちゃんに叱られる!』スコップ・シャベルの呼び方を『探偵!ナイトスクープ』のアホ・バカ境界線ばりに分布図にしてほしい!の画像1
『チコちゃん叱られる!』(NHK) 

 6月11日放送『チコちゃん叱られる!』(NHK)のゲストは初登場の佐藤二朗と、今回が7回目の登場となる高橋みなみ。それにしても最近、テレビで佐藤の顔を妙によく見る。先月末には、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)にも出演していた。どうやら、今回の『チコちゃん』は今月12日にスタートした主演ドラマ『引きこもり先生』(NHK)の番宣を兼ねての出演のようだ。

スコップorシャベル、どっちをどう呼ぶかは地域によって違う

 この日最初のテーマは、「シャベルとスコップの違いってなに?」という疑問。筆者の印象では、大きくて柄が長いほうがスコップ、小さくて片手で使うほうがシャベルという印象なのだが。……ん? でも、シャベルカーはあんなに大きいのにシャベルと呼んでいるぞ。もう、よくわからなくなってきた。チコちゃんが発表した正解は、「足をかけるところがついているのがシャベル、ついていないのがスコップ」であった。

 詳しく教えてくれるのは、日本語学者で大阪大学の名誉教授でもある真田信治先生だ。曰く、JIS規格では“足をかけて掘ることを目的にしたもの”をシャベル、“足をかけずすくうことを目的としたもの”をスコップと呼ぶのだそう。柄の長さや先端の形状は関係なく、足をかけるところがあるか否かが肝だ。

 この定義を説明しておきながら、真田先生自身は堂々と矛盾してみせた。柄が短くて小さいほうを見て「僕はシャベルと言っています」、大きくて長いほうを見て「大きいものがスコップですね」と宣言したのだ。いや、筆者からするとそっちのほうがしっくり来るが、さっき聞いた定義を参考にするとルールと思いっきり真逆だ。ちなみに、広辞苑で「シャベル」を引くと「砂・砂利・粘土や雪などを掘削しすくうのに用いる道具」と記してある。別の国語辞典で「スコップ」を調べると、ある辞書には「小型のシャベル」と、別の辞書では「柄の長い大型のシャベル」と解説してある。辞書は辞書でメチャクチャなんだな……。なぜ、こんなに呼び方がバラバラになってしまうのか?

「それが知りたい(笑)。それが問題ですよね。関西では、砂場なんかで使う小さいものを『スコップ』と言ってるんです。僕と全く逆なので、ちょっと驚いたことがあって」(真田先生)

 富山県出身の真田先生と東京の学生たち(筆者も東京生まれ)は同じ呼び方なのに、大阪の学生たちは正反対だったという。東西で呼び方が逆転しているのだ。果たして、全国ではどっちをどう呼ぶのか? 番組は分布調査を開始した。

 東京周辺を調査してみると、多くの人が「“大きいほう”はスコップで、“小さいほう”はシャベル」と回答した模様。しかし、中には「両方ともシャベル」「“大きいほう”がシャベルで“小っちゃいほう”がスコップ」と答える人もいる。つまり、バラバラなのだ。

 続いて、西日本の境目辺りの静岡で“小さいほう”の写真を見せると、やはり答えはバラバラに。しまいには「私は移植ゴテと呼んでいる」と言い出す人まで出てきた。カオスだ。やはり、みんな答えはバラバラ。関東周辺はこんな感じである。

「珍しいですよ。普通、新しい言葉の放射というのは東京から首都圏から広がるんですね。広がるべきコア(核)がないから、なんでそうなったかもう少し調べなければならない。近畿圏とか中国、四国、九州、沖縄辺りがどうなっているか見ておきたい」(真田先生)

 先生の見解を受け、スタッフは調査エリアをグングン広げていった。これは、大変だな……。まるで、『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)が「アホ」「バカ」の境界線を調べ、分布図にした企画「アホ・バカ分布図」のようである。そして、苦労の甲斐があった。統計が取れてきたのだ。

・大阪は“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップと呼ぶ。
・愛知は“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップと呼ぶ。
・高知は“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップと呼ぶ。
・福岡は“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップと呼ぶ。
・沖縄は“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップと呼ぶ。

 上記に愛媛、長崎、鹿児島、広島、島根を含めた西日本全体が「“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップ」と呼ぶエリアだと判明したのだ。念のため、大阪の老舗シャベル・スコップメーカーに聞くと「“大きいほう”をシャベル、“小さいほう”をスコップ」と呼ぶという。厳密には、「掘るものをシャベル、すくうものをスコップ」と区別しているらしい。「小さいものは掘るレベルではなくすくうレベルなので、スコップです」(メーカー担当者)とのことだ。

「ちょっと驚きですよね。英語はスコップのことを『scoop(スクープ)』と言います。それは“小さいほう”のものを指しますが、そういう意味では西日本のほうが英語に対応していると言えます」(真田先生)

 でも、ツッコミどころもある。柄が長くて大きくて先端が四角いタイプは、どう分類すればよい? あれは、“掘る”ではなく“すくう”用途のはずだ。そう考えると、スコップと呼びたくなってしまう。でも、“大きいほう”をシャベルと定義すると矛盾が生じる。いよいよ、混沌としてきたな……。

 調査エリアをもっと広げてみよう。今度は北陸~北海道エリアに進出だ。

・石川は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。
・新潟は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。
・青森は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。
・北海道は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。
・宮城は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。
・山形は“大きいほう”をスコップ、“小さいほう”をシャベルと呼ぶ。

 おわかりだろうか? 西日本と完全に逆なのだ。北陸~北日本では雪をすくうときに使う“大きいほう”をスコップと呼び、西日本では足をかけて使う“大きいほう”をシャベルと呼ぶ。後者は、JISの規格通りだ。2エリアの潔さに比べ、同じ地域にいながら呼び方がバラバラな関東民は不思議だな……。

「戦後、東北地方から労働者たちが東京に移動してきますよね? そうして、東北での呼び方が東京にも持ち込まれたんじゃないかな」(真田先生)

 元々は西日本と同じ呼び方をしていたはずなのに、北日本の呼び方が入り込んで関東周辺が大混乱に……と推測できるのだ。いや、でも、関東だけじゃなく西日本にだって出稼ぎ労働者は来たと思うのだけど。

 ただ、他の要因として東京には“おのぼりさん”が多いという理由も挙げられるはずだ。東京には地方出身者が多い。だから、バラバラになるのは必然とも言える。

 今回のこのテーマ、『チコちゃん』において久々のヒットだった気がする。でも、ちゃんとした結論がまだ出ていない。それこそ、ナイトスクープばりに全国各地を念入りに調べ、分布図にしてみたら面白いことになりそうだ。ひょんなことでこの番組は難問に手を出してしまった。実は、重要な研究テーマになり得るのではないか?

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