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長州力の「巨人レスラー・アンドレのすべらない話」は百発百中! 引退後も高め続けるプロレス幻想

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『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)

 引退したアスリートが語る現役時代のエピソードが面白い。清原和博や山本昌を招いて過去の思い出をトークするYouTube「デーブ大久保チャンネル」はマニア必見だし、前園真聖が現役時代を振り返ったテレビ朝日『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(2015年4月20日放送)は爆笑ものの内容だった。

 そして、プロレス界には長州力がいる。なぜかプロレスの話題をあまりしたがらない癖が彼にはあるが、1つ例外がある。実は長州、アンドレ・ザ・ジャイアントの伝説を不可解なほど好んで口にするのだ。13日放送『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)にゲスト出演したときも、長州はアンドレを肴にしたトークを展開した。人呼んで“巨人レスラー・アンドレのすべらない話”である。

アンドレの制裁の張り手で鼻血を吹き出した長州

 まずは、アンドレ・ザ・ジャイアントがどういうレスラーだったかを説明しなければならないだろう。身長223cm・体重236kgで、プロレス界入りする前はフランスの木こりだったという真偽不明の逸話もある。『ワールドプロレスリング』(テレビ朝日系)を担当した古舘伊知郎による「1人と呼ぶには大き過ぎ、2人と呼ぶには人口の辻褄が合わない」というフレーズは、アンドレの特異性を見事に表現した名実況だ。

『酒のツマミになる話』で、千鳥・大悟に「1番痛い技って何ですか?」と問われた長州は、即答した。

長州 「よく聞かれますねえ。それはもう1番は、間違って殴られたときが1番です(笑)」
大悟 「『間違って』って言っちゃダメです(笑)」

 プロレス界のインサイダーらしからぬ、誤解を招きかねない一言だ。何をどう間違って長州は殴られたのだろう?

「1度だけ『これはもうダメだ』と思ったときがあるんです。(アントニオ)猪木さんとタッグを組んで、アンドレともう1人誰か外国人とのタッグマッチで戦ったんです。(中略)猪木さんが『長州、トップロープに上がれ!』って。『飛べ』って言われてトップロープから飛んだら、アンドレの頭の上に自分の足が落っこっちゃった。それで、アンドレが起き上がってきたときはもう、怖かったですね。コーナーに持っていかれて、グローブみたいな手で顔を思いっきり叩き潰して。鼻血ダラダラで。怖かったですねえ……」

 所々の詳細は異なるが、聞き覚えのあるエピソードだ。かつて新日本プロレスのレフェリーだったミスター高橋はプロレス界のタブーに踏み込む“暴露本”を今までに数冊発表、2010年に発売された『流血の魔術・第2幕 プロレスは誇るべきエンターテインメント』(講談社)にはこんな記述がある。

 長州もアンドレとのシングル戦で、一発間違って生の蹴りを入れてしまったことがある。トーキック、つまり、つま先蹴りはプロレス・ルールでも反則とされている。(中略)つま先で蹴っているように見せても、実際は衝撃をやわらげて蹴るのがプロレス流のやり方だ。しかし、彼はその加減が苦手なため、モロに蹴ってしまうことがよくあった。

 長州は慌てて謝ったが、アンドレは言葉を返してはくれず、首を横に振った。そして、コーナーに長州を押しつけていくと、その首を押さえて、野球のグローブのような手で強烈な張り手をぶち込んだのだ。気絶してもおかしくないような一撃だったが、長州はダラダラと鼻血を垂らしてしまったのだ」

 その一方で、長州はアンドレを相手にある勲章を手にしている。“アンドレをボディスラムで投げたレスラー”としてマット界の公式記録に残っているのは6人。ハルク・ホーガン、スタン・ハンセン、ハーリー・レイス、アントニオ猪木、エル・カネック、そして長州力なのだ。2018年発売の書籍『長州力 最後の告白』(宝島社)における水道橋博士との対談で、アンドレをボディスラムで投げた件に2人は言及している。

博士 「84年6月1日に長州さんがアンドレと一騎打ちをし、ボディスラムで投げた。投げる前とあとでアンドレと何か話をしたのか。アンドレをボディスラムで投げる、投げられないっていうのはあの当時のステータスでしたよね。何人かは投げてますけど少数です。アンドレからすれば『お前には投げさせないよ』って言ってしまえば終わりじゃないですか」
長州 「終わりかどうかはわからないけど(笑)」
博士 「でも当時はピンフォールを取る、取らないっていうのも、一種の『俺の格だぞ』っていうことじゃないですか」
長州 「ああ、そこのところはもう僕がしゃべる話じゃないですね」

 元プロレスラーとしてデリケートな一線に進みかけていた、このときの対談。でも、その一線を長州は譲らない。またぐなよ、だ。

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