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「痛みを伴う笑い」がBPO審議入り…『笑ってはいけない』の“危機”で再注目される松本人志の「今年はやらない」発言

「痛みを伴う笑い」がBPO審議入り…『笑ってはいけない』の危機で再注目される松本人志の「今年はやらない」発言の画像1
松本人志(GettyImagesより)

 BPO(放送倫理・番組向上機構)の青少年委員会が25日、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」について審議入りを決めたことを公表した。審議の結果によっては、年末の風物詩になっている日本テレビ系の『笑ってはいけない』シリーズが終了する可能性もあるのではと危惧されている。

 24日に開催された第237回委員会で審議入りが決定したとのことで、同委員会の発表によると、「出演者に痛みを伴う行為を仕掛け、それをみんなで笑う」といった「苦痛を笑いのネタにするバラエティー番組」に対し、視聴者らから「不快だ」「いじめを助長する」などの意見が継続的に寄せられていた。「個別の番組を対象とするものではない」としているものの、実際に「視聴者意見が寄せられた複数の番組」をチェックし、検討した結果、「青少年に与える影響の重大性に鑑み、このテーマの審議入りを決めた」とのこと。次回の委員会で実質審議に入るとしている。

 この話題が報じられると、ネット上では、年末の風物詩となっている『笑ってはいけない』シリーズへの影響を心配する声が続出した。同シリーズは「笑ってしまったら“ケツバット”を食らう」というルールで、レギュラーメンバーのダウンタウン、ココリコ、月亭方正が“笑いのトラップ”に挑むという内容。蝶野正洋による方正への「ビンタ」や、田中直樹が食らいがちな「タイキック」など、痛みを伴うネタが次々と飛び出すことでおなじみだ。

 もし、審議結果によって「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に「勧告」などを出すようなことになれば、間違いなく同シリーズは影響を受けるだろう。

 また、ネット上では、このタイミングでの審議入りは、8月22日放送の同局系『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』が影響したのではとの見方も一部で広がっている。

 22日放送回では、ココリコ田中が『バットマン』シリーズの悪役・ジョーカーのようなメイクの「TANAKER」に変身し、過去に理不尽な仕打ちをされた浜田雅功や松本人志らにパイを投げつけて復讐する企画が実施されたのだ。あくまで「パイ投げ」ではあったものの、企画終了後に浜田が「田中、痛いねん!」、松本が「めっちゃ痛い」と笑い交じりにクレームを入れている場面もあった。
 
 『笑ってはいけない』シリーズは同番組の特番という位置づけであり、仮にBPOが「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を問題だと認定すれば、どちらに影響したにしてもシリーズの今後が危ぶまれる状況になりかねない。ネット上でも「痛みを笑いのネタにするの禁じられたら『笑ってはいけない』シリーズ無理じゃん」「これで『笑ってはいけない』が終わっちゃうのか」「ケツバットや蝶野のビンタがダメになったら成立しない」と心配する声が広がっている。

 BPO青少年委員会とバラエティー番組の演出といえば、2000年11月29日に同委員会は、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)『おネプ!』(テレビ朝日系)の2番組を挙げて、前者では「しりとり侍」の企画について「いじめの形にきわめて近い」「暴力やいじめを肯定しているとのメッセージを子どもたちに伝える結果につながると判断せざるを得ない」、後者については「ネプ投げ」について「のぞきを肯定するというメッセージを伝えている」「女性に対する差別的固定観念を植え付ける」などと非難。あくまで両番組への「見解」を発表という形だったが、これを受けてフジテレビ・テレビ朝日の両局はそれぞれ当該コーナーを終了させた。

 しかし、『笑ってはいけない』シリーズ終了については「別の要因」が働く可能性も挙げられるという。

「松本のモチベーションの低下です。昨年、アンジャッシュ・渡部建が同年末の『絶対に笑ってはいけない大貧民 GoToラスベガス24時!』に出演するという内部情報を一部スポーツ紙などが事前に報じ、松本が『ルール違反も甚だしい』と“ネタバレ”に対して強い不快感を示したことがありました。結局、渡部の出演シーンはお蔵入りになりましたが、『渡部は出るのか、出ないのか』という憶測に巻き込まれる形になってしまった。

 さらに年が明けた今年1月、一部メディアが同番組での松本と浜田の動きが鈍かったとして『老化』を指摘すると、松本は自身のTwitterで『えらい言われようやな…歳をとる事が罪ですか?今年はやらないので勘弁して下さい』と反応。同シリーズは松本なしでは成立しませんから、『今年はやらない』という言葉はシリーズの終了宣言なのではと話題になった。

 審議入りに影響した可能性がささやかれている『TANAKER』企画について、松本はTwitterで『今週神回!これ考えた人凄い!いやいやワシワシ』などと自画自賛しています。もしこれが“BPO案件”にでもなってしまったとしたら、松本のやる気はさらに落ち込むでしょう。今の時代、ネット配信の番組のほうが自由度が高いですし、地上波のバラエティー番組にさらなるコンプライアンスを求められたら、松本が『もうやりたくない』と自らシリーズに幕を下ろしてしまう可能性もありうるのでは……ともみられています」(芸能記者)

 毎年のように終了が噂されながら、結局は年末に放送されて高視聴率を獲得してきた『笑ってはいけない』シリーズ。だが松本の意思やBPOの動きによっては、いよいよ「シリーズ終了」が現実的なものとなってきそうだ。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2021/08/26 19:00
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