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『関ジャム』「ラブソング特集」とは即ち、宇多田とドリカムだった。悲恋を綴る女性ミュージシャンの歌詞世界

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『関ジャム』「ラブソング特集」とは即ち、宇多田とドリカムだった。悲恋を綴る女性ミュージシャンの歌詞世界の画像1
『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)Twitter(@kanjam_tvasahi)より

 8月29日放送『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)が行ったのは、「プロが真面目に選んだキュンとしたラブソング特集」だった。ゲストは9月4日に結婚を発表したばかりのゴールデンボンバー鬼龍院翔、TempalayのメンバーのAAAMYYY、「紅蓮華」の作曲者であるアーティスト・草野華余子の3人。さらに、大原櫻子とシンガーソングライターの向井太一も選者として名を連ねている。

「プロが選んだ○○」というテーマでは、常に主観を根拠とした分析が展開される。ましてや、「キュンとしたラブソング」特集だ。恋愛観は人それぞれのもの。要するに、なかなか共感しづらい企画だった。

「(小学生時代に)クラスで1番人気の男の子がいて。(告白は)してません。できませんでした、みんなが好きだったんで。(その男の子は)足、速かったですね」(AAAMYYY)

「(大学生時代は)友好関係がバンドマンが多かったんで。(中略)悪い恋をしているのを目の当たりにしてショックだったのと。ちょっと大人な恋愛を経験しました」(同)

 一体、何を聞かされているのかという……。ラブソングとは、その人の人生にリンクした形で思い出に残る。そこで重要になってくるのは歌詞だろう。歌詞を分析するのは、個々の主観だ。端的に言うと、選者の思い出語りを拝聴する“恋バナ回”になってしまったのだ。関ジャニ∞&古田新太が、若い女の子の惚れた腫れたをツマミにキャッキャする回というか……。

切ないラブソングに付きものだった「タバコ」の存在

 でも、不毛なだけでもなかった。恋バナを聞いているうちに、ある1つの重要キーワードが浮かび上がったのだ。それは、「タバコ」。

 AAAMYYYが大学生時代にキュンとしたラブソングは、チャットモンチーの「染まるよ」だったそう。この曲には「プカ プカ プカ プカ 煙が目に染みるよ 苦くて黒く染まるよ」という歌詞がある。

「(バンドマンって)みんなタバコ吸うじゃないですか、たむろして。それがすごいカッコ良く思えちゃって、すぐ恋しちゃう感じがあって」(AAAMYYY)

 好きだった女性にフラれ、その子がタバコを吸っていたから「煙草」という曲を作った鬼龍院翔の例もある。フラれたショックで自分もタバコを吸い始めた思い出を綴った曲だ。以下の歌詞が心に痛い。

「君のマネして吸う煙草も 本当は全然美味しくないの
 ただ君のことが知りたくて……」

 大原が挙げたのは、宇多田ヒカルの「First Love」だった。「最後のキスはタバコのflavorがした」という一節が印象深い名曲である。

 切ないラブソングには、タバコが付きものだった。「染まるよ」も「煙草」も「First Love」も、描かれているのは悲恋だ。

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