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「この時代のスタイルは俺たちで完成させたい」 シシガシラと大コンプラ時代の新しい“ハゲ漫才”

文=菅原史稀(すがわら・しき)

「今容姿ネタを進化させてるから…」ツイートの背景

「この時代のスタイルは俺たちで完成させたい」 シシガシラと大コンプラ時代の新しいハゲ漫才の画像4

──『チェック項目』という漫才では、脇田さんが「僕、23歳でハゲ終わっちゃったから」と言うくだりもありますが、そもそもハゲ漫才はいつ頃から始められたのですか?

脇田:僕は前にヨコハマホームランという男女コンビを組んでいたんですけど、そこでは「ハゲネタ」はやっていなかったんですよ。で、2018年にシシガシラを結成して、芸人たちとネタ見せをする時も当初は普通の漫才をやってたんですね。そしたら、芸人たちから「この2人が組んでいるのに普通の漫才をやるのは、もったいないんじゃないか」「せっかくなんだから、ハゲネタをやってみたらどうか」という意見をもらって。そこからハゲ漫才をやることになったんですよね。

──当初と現在とで、「ハゲネタ」の方向性にも変化はあったりしたのでしょうか。

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浜中:最初の頃は直球でハゲをいじりにいっていましたけど、今はそういうアプローチではなくなりましたね。

脇田:僕らが「ハゲ漫才」を始めた2018年あたりは、世の中の風潮もまだ今のような感じではなかったんですけど、だんだんと容姿いじりに対する捉えられ方が変わってきたのを感じて、僕らもネタの方向性を変えていきました。やっぱり、誰かが嫌な気持ちになるようなネタはやりたくなかったし、それと同時に「みんなが笑えるハゲネタ」というのもできるはずだと思ったんです。

――どういうところで、容姿いじりに対する世の中の捉え方が変わってきたと感じましたか?

脇田:当事者でもある芸人の側から、SNSとかで容姿いじりについての意見が発信されるようになったのは、ここ数年の大きな変化なんじゃないかなと思います。それに対して世間からもいろんな反応がありますし、そういった状況で「ハゲネタ」をやっている僕らにも、「大丈夫なの?」っていう声はあったりするんです。

──今年、浜中さんが「今容姿ネタを進化させてるところだから、もうちょい待ってもらえたりする?」とツイートされていたのも、そうした背景があってのことだったのでしょうか。

浜中:そうですね。これまでの「容姿ネタ」の中にはいろんな問題があったこともたしかです。でも、だからって芸人全員が「ハゲネタ」を避けて通っていくのも無理があるような気がしてて。いろんな価値観を持ってる人がいる中で、できるだけ多くの人に楽しんでもらえるような「ハゲネタ」ができないか模索していきたくて。

脇田:同じ容姿ネタでも、例えば「ブス」って言葉には主観的な視点が入るじゃないですか。でも「ハゲ」は客観的で純然たる事実なので、そこにも違いがあるんじゃないかと思うんです。もちろん考え方は人それぞれだけど、僕のようにハゲでいる人は実際にこの世に存在しているのに、「ハゲ」がタブー視されて「いないもの」として扱われるという流れになるのは違和感もあって。

 例えば『放送禁止用語』のネタには、世の中があまりにコンプラを気にしてガチガチになって、本質を見失ってるとこもあるんじゃないか? って疑問も込められていたりするんです。ルールを増やすことに熱心になる風潮の中で、全てを排除してしまうのも、良いことばかりとは限らないような気がしてて。

「この時代のスタイルは俺たちで完成させたい」 シシガシラと大コンプラ時代の新しいハゲ漫才の画像6

「この時代のスタイルは俺たちで完成させたい」 シシガシラと大コンプラ時代の新しいハゲ漫才の画像7

浜中:「ハゲ」もそうだけど、そこにいるのに「いないもの」として扱われてしまうと、ネガティブな印象で終わっちゃうように思うんですよね。

脇田:うん。逆に言えば「イケメン」「かわいい」というのも、世間の「普通」と違っているって意味では、「ハゲ」と同じ立場じゃないですか。でも、「イケメン」はポジティブな褒め言葉として使われることが多いですよね。同じはずなのに、「ハゲ」はきっと「かわいそう」と思われているから、ツッコミづらくなってるんだと思うんです。でも僕はハゲてるけど、「ハゲ」にネガティブな気持ちを持って生きてないし、それは本当にそうなんです。こういう個性を持つ芸人として、ポジティブに「ハゲネタ」をやっていければいいなと。

浜中:「イケメン」も「かわいい」も「ハゲ」も、芸人としては「能力者」という意味で同じなんですよね。で、「能力者」がその能力を活かすかどうかというのも、またそれぞれのポリシーや特性によると思う。

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