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梅毒が急激感染拡大に国立感染症研究所が警鐘 新型コロナ禍になぜ…?

文=鷲尾香一(わしお・こういち)

梅毒が急激感染拡大に国立感染症研究所が警鐘 新型コロナ禍になぜ…?の画像1

 梅毒が急激に感染拡大しており、国立感染症研究所(NIID)によると2021年(12月5日)の感染者数は現在の集計が始まって以来、過去最多となっている。国立感染症研究所では注意を呼び掛けている。

 NIIDは12月14日、注目すべき感染症として「梅毒」を取り上げた。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-idwrc/10826-idwrc-2147.html

 この報告によると、21年11月28日までに基づく医師の届出による梅毒として報告された症例数は6940例で、前年同時期5127例の約1.4倍となった。

 性別では男性4604例、女性2336例で、前年同時期(男性3366例、女性1761例)と比較して男性約1.4倍、女性約1.3倍となった。

 21年は99年の感染症法施行以降、最多であった18年の同時期の報告数(18年11月28日現在6221例)を上回っている。

 感染経路別(重複例あり)では、男性は異性間性的接触が2782例(60%)、同性間性的接触が826例(18%)、その他・不明1036例(23%)、女性の異性間性的接触は1863例(80%)、その他・不明475例(20%)となっている。

 5歳ごとの年齢分布として、男性は20~54歳の年齢群が全体の85%と多く、最も多い年齢群は25~29歳(男性全体の14%)だった。女性は20~34歳の年齢群が全体の66%と多く、最も多い年齢群は20~24歳(女性報告全体の34%)だった。

 筆者がNIIDのデータを基に「梅毒の届出数」の推移を確認すると、10年には621件にまで減少したものの、11年には前年比33.2%増の827件に増加。その後も13年に同40.3%増の1228件と1000件を超え、15年に同62.0%増の2690件、16年に同70.1%増の4575件、17年に同27.3%増の5826件と5000件を突破した。

 18年には同20.3%増の7007件と7000件を超えてピークを付け、その後、19年と20年は減少に転じたものの、21年には再び猛威を振るい12月5日時点で、ピークだった18年を超え、7134件となっている。(表1)

梅毒が急激感染拡大に国立感染症研究所が警鐘 新型コロナ禍になぜ…?の画像2

 NIIDの報告によると、都道府県別で上位5位は、東京都2170例、大阪府738例、愛知県367例、福岡県301例、神奈川県290例。また、10万人当たり報告数の上位5位は、東京都(15.7例)、高知県(12.0例)、大阪府(8.4例)、岡山県(7.4例)、宮崎県(7.0例)だった。ただし、増加は全国的にみられ、東京都と大阪府、そしてその周辺の地域からの報告が特に多いとしている。

 なぜ、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていた20年に、現在の集計が始まって以来、最多の梅毒感染者数の増加がみられたのかについて、NIIDは明らかにしていない。

 ただ、梅毒は不特定多数の人との性的接触が感染リスク因子であり, その際のコンドームの不適切な使用はリスクが高くなる。不特定多数の相手との無防備な性的接触を避けることが重要となってくる。

 この点に関してNIIDは具体的な啓発のポイントとして、「オーラルセックスやアナルセックスでも感染すること、コンドームを適切に使用することでリスクを下げられること、梅毒が疑われる症状、例えば性器の潰瘍などに痛みがなくなり自然消失したとしても治癒したわけではなく、医療機関での治療が必要なこと、梅毒は終生免疫を得られず再感染することなど」をあげている。

 その上で、例年以上に梅毒の報告数が多い現状を踏まえると、「今後の梅毒の発生動向を引き続き注視するとともに、感染リスクが高い集団に対して啓発を行っていくことが重要」としている。

鷲尾香一(わしお・こういち)

鷲尾香一(わしお・こういち)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」ほかで執筆中。

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Twitter:@tohrusuzuki

最終更新:2021/12/18 11:00

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