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ヒコロヒー、大ブレイクで“やさぐれ女芸人枠”に異変? モロに影響を受けるのは…

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ヒコロヒー(松竹芸能公式サイトより)

 ここ最近のお笑い界でブームになっているのが「クズ芸人」。M-1グランプリで優勝した錦鯉の長谷川雅紀や、キングオブコントを制した空気階段の鈴木もぐらを筆頭に、私生活がメチャクチャな芸人が脚光を浴びている。その流れで、やさぐれた生活を送る女性芸人にも注目が集まっているが、圧倒的な実力を持つ新星の登場で、場の雰囲気が一変。勢力図が確実に塗り替えられつつある。

「お笑い界では昔から破滅型の芸人はいくらでもいました。それこそ昭和の頃には、借金や女癖の悪さならまだマシで、警察の世話になるようなトラブルを何度も起こす猛者もいた。今ではコンプライアンスが厳しくなり、芸人もおとなしくなりましたが、観る側もやはりどこかで“芸人はメチャクチャであってほしい”という願望があったように思います。そんな中でギャンブル、借金、貧乏など、コンプライアンスに収まる範囲で生きる破滅型芸人が“発掘”され、トークバラエティなどでピックアップされるようになりました」(エンタメ誌ライター)

 そんなお笑い界で、女性芸人もピン、コンビ、トリオなどさまざまな形態で登場し、しのぎを削る中で、やがて彼女たちの中からもメチャクチャなプライベートを明かす者が現れ始める。

「かつて女性芸人の間では、容姿や体型をネタにする者はいましたが、プライベートはある種のタブー。下ネタもご法度でしたが、近年はやさぐれた生活をネタにする女性芸人が現れ始めました。いとうあさこや大久保佳代子が、気ままなシングルライフを明け透けに話したことで扉が開き、森三中・黒沢かずこや餅田コシヒカリの汚部屋、尼神インター・渚や納言・薄幸の酒、自衛隊芸人のやす子の借金など、身を切ったトークが人気になっています。

 しかしここ最近、一気に場の流れを変えたのがヒコロヒーです。彼女は、日向坂46の齊藤京子とタッグを組む『キョコロヒー』(テレビ朝日系)で注目されるようになり、昨年後半あたりから一挙に露出が激増。いろいろな大物芸人から気に入られていて、業界内の評価も極めて高く、今年間違いなく大ブレイクするでしょう。

 そんなヒコロヒーは喫煙者でかなりの酒好き、しかも借金もあり、やさぐれた語り口は彼女の武器の1つですが、雰囲気が納言・薄幸とそっくりで、キャラ的にもベタ被りです。2人が共演する場面も見られますが、見た目のインパクトでは薄幸に軍配が上がっても、平場のトークで強いのはヒコロヒー。2人はプライベートでも仲がいいようですが、完全に“商売敵”です。今後、“やさぐれ芸人枠”としてどちらを呼ぶか迷う状況なら、強いのは正直、ヒコロヒーでの方では。他にも彼女の台頭で仕事を減らす芸人はいそうです」(キー局バラエティ番組制作関係者)

 有望な新人が現れれば、あぶれる者が出るのはどの世界も同じ。女性芸人で過去、冠番組を持った者は数えるほどしかいない

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2022/02/09 07:00
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