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『ダンジョン』地上波復活も匂わせ?

『フリースタイルモンスター』後編・4タテ快進撃CIMAとラスボス般若のプロップス

『フリースタイルモンスター』後編・4タテ快進撃CIMAとラスボス般若のプロップスの画像1
『ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター』(AbemaTV)

 1月2日から30日まで計5回にわたって、『ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター』(AbemaTV)が配信された。1月31日をもって閉館した“聖地”新木場STUDIO COASTを舞台に行われたMCバトル番組である。

 前編の記事では5人のチャレンジャーのバトルをリポートした。印象的だったのは、『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)終了後の出来事と『モンスター』がちゃんと地続きになっていたということだ。『ダンジョン』の後継番組『フリースタイルティーチャー』で優勝した杉本青空が挑戦者として参加したし、“隠れモンスター”に選ばれたのは『ハイスクールダンジョン』(AbemaTV)ラスボスのS-kaineだった。

 そして、なんと言っても梵頭の挑戦である。彼と輪入道のバトルは、『ダンジョン』におけるすべてのバトルに遡っても殿堂入りにふさわしい内容だった。地上波放送のままなら、UZIと梵頭はきっと『ダンジョン』出演は叶わなかったはずだ。それも含め、今回の『モンスター』は本当に行われてよかった。

“熱韻”CIMA、無敗だったFORKに土をつける

 最後の挑戦者は、HIDDADY(韻踏合組合)が営む大阪のアパレルショップ「一二三屋」の主要スタッフであり、“熱韻”スタイルを武器に活躍するラッパーのCIMA(BOIL RHYME)だ。迎え撃つ最初のモンスターはIDである。するとCIMA、なんと第1ラウンドでIDにクリティカル勝ちしてしまったのだ。ID相手に1本目でクリティカルを取った挑戦者は初では?

 続いて召喚されたモンスターは、2番手のチャレンジャー・杉本青空をブロックしたFORKだ。1人目がIDで2人目がFORKだなんて、モンスター側もCIMAをガチで止めに来ているらしい。両者のバトルは初対決だが、ICE BAHNとBOIL RIYMEのバトルは2年前の戦極AsOneで行われている。そして、今日のCIMAはノリまくっている。

CIMA 「川の流れの様 ひばり まるで美空
    青空くんの方が渋いぜ」
FORK 「美空ひばり 知らねぇ 連れて来いよHIDDADY
    一二三屋 それで勝てると思ってるか?
    モンスター見くびんな 何背負ってるか分かってっか?
    姓はICE BAHN 名はFORKだ」
CIMA 「でもそのフォークの落差 藤川球児 口から吸引だぜ」
  「所詮はメインディッシュのコック? 舐めんな見習いコック
   要らない教訓 boon bye bye
   塗り替えてやるぜ ほら HIDA対FORK」
   
 2人とも上手いが、CIMAの調子が良すぎる。「連れて来いよHIDDADY」に対して「塗り替えてやるぜ HIDA対FORK」なんて言われたら、CIMAに上げざるを得ない。このラウンドは4-1でCIMAが先取した。

 2本目のCIMAはさらにキレキレだった。ビートは、阿修羅MICの「The Men」。先攻はFORKだ。

FORK 「俺は日雇いコックじゃねぇ 板前 さぁ召し上がれ
    お前はそれを横で恨めしそうな目しやがれ」

「板前」が来るからいつものように「言いたまえ」で踏むと思いきや「召し上がれ」と続き、「恨“めし”そうな」「目しやがれ」で押韻するFORK。やっぱり、さすがだ。後攻はCIMA。

CIMA 「レコードからまず聴き直しな
    yo check it out yo 言うた事ないわ
    これも1つの会話さ fire」

「yo check it out yo 言うた事ないわ」は、もちろん「The Men」からのサンプリングだ。さらに、2バース目がこれである。

FORK 「お前が練習しようと研究しようと
ひっくり返すのがセンス」
CIMA 「でもそのセンス no センス 食べないno thank you
ICH BAHN もう天狗? 俺ならば納めない年貢
全部 頂く 俺は温風 西からの風
それじゃ駄目 早くカルマと般若を出せ お前はまだ朝飯前だぜ」

 CIMAが強すぎる。はっきり言って、聴いてて気持ちがいい。うまい上にバイブスが凄いため、CIMAがFORKを圧倒しているように見えるのだ。第2ラウンドの結果は、4-1でCIMAが奪取! つまり、このバトルはCIMAの勝利に終わった。

 この結果はヤバい。『ダンジョン』3代目が始まってから、今までFORKは無敗だったのだ。しかも、1月に行われた「KOK2021 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL」でFORKは優勝を果たしている。いまだ現役バリバリの別格! それほど、CIMAはイケイケになっているということだ。

ZEEBRA 「『連れて来いよHIDDADY』って言われたときはなあ?」
CIMA  「いやあ、めっちゃ興奮しました。HIDAさんとFORKさんのバトルは塗り替えられたかどうかわかんないですけど。(後ろを向いて)HIDAさ~ん! あ、いないですね(笑)」

 CIMAに立ちはだかる3人目のモンスターはS-kaineだ。いや、ここでS-kaineは微妙……。呂布カルマか輪入道で全力で止めにいくべきだと思うが。結果、後攻を取ったCIMAがS-kaineにクリティカル勝ちを収めた。S-kaineも良かったのに、CIMAが良すぎるためボコボコに……。見ていて可哀想だった。まるで、手も足も出なかった印象。あと、絶対に後攻を取って仕留めにいくCIMAからガチ感が漂っている。

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