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【日刊サイゾー】関西バラエティ番組事件簿

R-1元王者が苦悩告白「優勝しても売れない」のは自分のせい…心無い言葉に荒み転落

ミキは今でもリスペクト「マイルドさんはおもしろい」

 ちなみにこの日の番組は、レギュラーMCの東野幸治がコロナ療養のため、シャンプーハットのてつじが代役MCに。沼にはまった人間をより深くまで沈めるような東野の回し方とはアプローチが違ったことで、マイルドのリアルな悲痛さがどんどん引き出され、一方、それでもマイルドをリスペクトする後輩芸人たちの声が感動を呼んだ。

『R-1』のファイナルステージでマイルドに敗れたヒューマン中村は「あのときは格好良かったのに、数年後、こんなことになっているなんて。自分が優勝しておくべきだった」と心を鬼にして言い放った。自分はこんな芸人に負けたのか、という悔しい気持ちがにじんでいるところが印象的だった。

 三浦マイルドが団長をつとめ、霜降り明星、オズワルド、すゑひろがりず、金属バットら錚々たるメンバーが名を連ねるマイルド軍団の一員、ミキがVTRで出演。マイルドが番組スタッフに託した「ダメな状況の自分のことを軍団員はどう思っているのか?」という質問に対し、昴生は「今でもマイルドさんを尊敬している。だから、後輩が自分のことをどう思っているかとか、テレビを使って聞かないでほしい。直接言ってください。何で分からへんのかな」と声を荒げ、亜星も「ネタも大好きやし、『R-1』で優勝した栄光のマイルドさんを僕らは観ている。僕から言えることは、自信を持ってくださいということ。団長はおもしろいです」とやりきれない様子で語った。

 さらにミキは、マイルドが見た目を良くするために増毛をしていることについて「ハゲていても格好良い。マイナスなポイントもプラスになるのに」と、見た目を気にせず人を笑わせていた、かつてのマイルドを取り戻してほしいと訴えかけた。感情を押し出したミキの言葉に、マイルドは目頭を熱くした。

 新チャンピオンがまたひとり生まれた一方で、挫折を味わっている元王者。果たして三浦マイルドのもとに、一発逆転の機会は訪れるのだろうか。もしそうなれば、錦鯉以上の人生ドラマになるかもしれない。

田辺ユウキ(関西在住ライター)

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。

Twitter:@tanabe_yuuki

田辺ユウキのプロフィール

たなべゆうき

最終更新:2023/02/28 06:23
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