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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.677

今泉力哉&城定秀夫の魅惑のタッグ作! 大人の恋愛コメディ『猫は逃げた』

文=長野辰次(ながの・たつじ)

今泉力哉&城定秀夫の魅惑のタッグ作! 大人の恋愛コメディ『猫は逃げた』の画像1
今泉力哉監督が演出、城定秀夫監督が脚本を担当したR15映画『猫は逃げた』

 邦画ファンなら気になる、注目の顔合わせの新作映画が公開される。恋愛映画を一気にアップデイトしてみせた『愛がなんだ』(19)の今泉力哉監督、イケてない高校生たちの群像劇『アルプススタンドのはしの方』(20)が高い評価を受けた城定秀夫監督。業界注目度の高い、この2人のタッグ作となる恋愛コメディ『猫は逃げた』が、3月18日(金)より全国公開となる。

 俳優たちの魅力を巧みに引き出し、恋する男女の愚かだけど、チャーミングな一面をカメラに収めるのが今泉監督は抜群にうまい。人生の機微をユーモアとペーソスを交えて描くことで定評のある城定監督が、今泉監督のためにオリジナル脚本を提供したのがR15映画『猫は逃げた』だ。異色のコラボレーションによる、新しいプログラムピクチャーを生み出すプロジェクト「L/R15」の一本として制作された。

 主人公となるのは、週刊誌記者の広重(毎熊克哉)と、その妻で漫画家の亜子(山本奈衣瑠)。恋愛感情が消え去った2人は離婚寸前の状態だったが、飼い猫のカンタをどちらが引き取るかが決まらず、ズルズルと同居生活を続けていた。カンタの世話をしているのは亜子だが、捨て猫だったカンタを最初に見つけたのは広重だった。広重にしてみれば、カンタを手放せば亜子との縁も完全に切れてしまうという未練がある。

 離婚することになった原因は、お互いの不倫にあった。広重は編集部の同僚・真実子(手島実優)との浮気が続いている。広重の火遊びに気づいている亜子も、漫画誌編集者の松山(井之脇海)と体の関係を持っていた。夫婦関係は冷め切っていたが、そんな矢先に猫のカンタが姿を消すという事件が起きる。

 カンタがいなければ、亜子と広重を結びつけるものは何もないはずだった。だが、カンタがいなくなったことで、逆に広重と亜子は「2人と1匹」で一緒に過ごした大切な時間を思い出すことになる。猫は居心地のよい場所を見つける天才と言われるが、カンタも他に居心地のよい場所を見つけたのか? 家族の一員であるカンタを探すため、亜子と広重は協力しあうことになる。

 菅田将暉と有村架純が共演した大ヒット作『花束みたいな恋をした』(21)も、主人公たちが飼っていた猫を、同棲解消後はどちらが引き取るかが問題となった。飼っているペットへの愛情はずっと続くのに、どうして人間の男女は時間の経過と共に心の距離まで離れていくのだろうか。もちろん子猫はかわいいが、成長し、同じ時間を一緒に過ごした大人の猫も愛おしいはずだ。気分屋の猫よりも、人間の男女のほうがよほど扱いにくい。

 そんな大人の男女の心のすれ違いが、今泉監督ならではのコミカルな演出で綴られていく。

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