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連載8回目

サウナに入るヒマなし!? 渡米発表、Oバックへの目覚め、The37KAMIINA怒涛の春を振り返る

サウナに入るヒマなし!? 渡米発表、Oバックへの目覚め、The37KAMIINA怒涛の春を振り返るの画像1
春なのに、お別れですか…ということで今回は竹下選手の壮行会SPです。(左から竹下、MAO、小嶋、上野、勝俣/写真:三浦太輔)

 エンターテインメント性の高さと選手たちのキャラクターの強さが人気の「DDTプロレスリング」内で、飛ぶ鳥を落とす勢いを見せるユニット『The37KAMIINA(サウナカミーナ)』。その名の通りサウナをこよなく愛し、「DDTをサウナにする!」と息巻くのは、竹下幸之介、勝俣瞬馬、上野勇希、MAO、小嶋斗偉という団体の未来を背負って立つ次世代レスラー5人だ。プロレス界で大きな躍進を遂げる彼らが、試合さながらのチームワークでプロレスとサウナの魅力を語り尽くす、“読んでととのう”連載も8回目。

 今回は、3月20日の東京・両国国技館「Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~」や3月29日~31日の「まっする6 -下北ONE PLUS ONE-」など、怒涛のスケジュールをこなした彼らの最近の活動を振り返りながら、米・メジャープロレス団体「AEW(オール・エリート・レスリング)」参戦のためアメリカへの長期遠征が決まった竹下幸之介選手の壮行会を敢行。The37KAMIINAのこれからについて熱く語り合ってもらった。

▼過去記事はコチラ

<竹下幸之介選手、いってらっしゃい!>

サウナに入るヒマなし!? 渡米発表、Oバックへの目覚め、The37KAMIINA怒涛の春を振り返るの画像2
ささやかながらケーキなども用意しまして。

──今回は、竹下さんの壮行会スペシャルです! ケーキも用意しましたので、まずはソフトドリンクで乾杯といきましょう。

勝俣 うわ、ケーキに写真がプリントされてる。すごい!

竹下 ありがとうございます。

上野 あんた、何度も何度も壮行されるねぇ。まあ、何回送り出してもいいもんですからね。

MAO すぐそこにサウナあるし、小嶋が顔面からいってもいいよ。

小嶋 いやいやいや(笑)。

──やめてください(笑)。さて、竹下さんからアメリカ挑戦への話も聞きたいのですが、まずはみなさんの怒涛の3月を振り返っていきたいと思います。大きな大会などが重なり、かなり過密日程でしたよね。お疲れ様でした!

上野 ビビるほど忙しかったですね(笑)。

勝俣 ほんと、記憶にないもん。(スケジュールを確認して)そうか、3月12日、13日に大阪2連戦があったんだ。で、3月20日に両国大会で。

MAO 基本は両国に向けて徐々に忙しくなっていった感じかな。

上野 そうね。大阪の1~2週間前くらいからだんだん気が張っていって、両国のビッグマッチが終わってすぐに「まっする」の稽古が連日入ってきて。

勝俣 しかも、その間には3月27日の後楽園ホール大会(Day dream Believer 2022)もあった。

上野 後楽園ホールは月1回やってるんですけど、大きな試合だから重要なんですよね……っていうところで、僕が胃腸炎にかかってしまって。

勝俣 主役なのに「まっする」の初日を欠場することになってね。

──時系列でいうと両国国技館大会、後楽園ホールでの竹下さん渡米発表、「まっする」で上野さん欠場&復帰という感じでしたよね。竹下さんが感極まっているシーンも多かった気がします。

竹下 両国では、DDTの前日に東京女子プロレスが大会をやったんですよ。それを客席で見ていて、凄いなってひと感動があって。もちろん、みんなで戦ったDDTの両国大会も感動して、後楽園大会では小嶋がライバルの高鹿(佑也)に勝った試合もあったし、「まっする」もいろいろあって……感情が忙しかったですね。僕自身もアメリカに行く話があったりして、ちょっと情緒不安定というか、精神的な疲れもありました。

MAO ずっと糸が張り詰めてた感じですね。ちょっとでも緩めてしまったら寝坊するか、熱が出るか、ケガをするなって思ってた。

上野 はい。緩んだ男がここにいます(苦笑)。

勝俣 ふはは。 

MAO それはしょうがないよ。でも、その糸を張り続ける作業は本当にしんどかったな。 

“Oバック”で新しい扉を開いた勝俣

勝俣 僕は後楽園大会の「ハードコアOバックラダーマッチ」(EXTREME王座戦で王者・飯野“セクシー”雄貴に挑戦)で、Oバックをはいたんですけど、あれは気持ち良かったなぁ(笑)。

上野 また言ってる! いつも試合前はナーバスになるのに、やったあと気持ちよくなるこの現象を「カツマタ」と呼びたいよ。デスマッチでも、ハードコアでもいつも一緒!  

勝俣 人前で脱ぐ快感をちょっと知りそうになったもん。新しい扉を開いた気がしますね。

上野 Oバックデスマッチファイターの完成や! 

勝俣 ふはは。でも、Oバックでデスマッチしたらお尻が傷つくからイヤだ。お尻はキレイでいたいよ。

上野 基準がわからん(笑)。デスマッチも最初は「やだなー」とか言ってたのに「めっちゃ痛いけど、やってるとテンション上がるんだよ」ってなったからね。勝俣さんは毎回この流れなんですよ。まさかOバックまで喜んでるとは思わなかったけど。

竹下 後楽園はMAOの初防衛戦(DDT UNIVERSAL選手権試合で中澤マイケルを相手に初防衛)もあったし、The37KAMIINAはみんな忙しかったな。

上野の「まっする」欠場をめぐる裏話

サウナに入るヒマなし!? 渡米発表、Oバックへの目覚め、The37KAMIINA怒涛の春を振り返るの画像3
DDT公式サイト」より

──多忙も影響してか、上野さんは胃腸炎になって「まっする」初日に欠場が発表されるという事態に。

上野 そうなんです。でも、お腹も痛くなかったし、吐いたりもなかったんです。ただ、熱が39度くらい出て、関節も痛くて……「あ、これ絶対にコロナや」と思ったんですけど、陰性でした。あれが陽性だったら、完全に興行中止でしたから、ほんまよかったです。

MAO あの日は、ドキドキしたよ。

勝俣 初日の当日だったからね。朝9時に集合したら(「まっする」総合演出の鶴見亜門こと)今林(久弥)さんから「緊急事態! 上野が発熱。もしかしたらやらないかも」って告げられて。とりあえず会場設営はしたけど、みんなで「39度も出たら陽性だよね」「3日間オフか~」とか言いながら、僕らも絶対に中止になると思ってた。だって3日間5公演とも、上野が主役だったんですよ。

MAO そしたら、急に「上野さん、陰性でした!」って連絡が入ってきてね。

勝俣 (プロデューサーのマッスル)坂井さんも「えっ? 本当にやるの!?」って。それが当日の13時です。 上野が主役だったから芝居パートもそこにいる体(てい)でやることになって、「試合の部分は透明人間とやってもらうから」って。そんなこと急に言われても「ええっ!」ってなりますよね(笑)。

──でも、本番を見たら初めからそういう脚本だったんじゃないかというぐらい、しっくりきてました。

上野 ちょうど今回のテーマとも重なったんですよ。

勝俣 最終日に勇希が出られるかはわからなかったけど、これで千秋楽だけ勇希が出たら、めちゃくちゃ美しいオチだよねって、控え室でもみんなで話していて。

──実際、最終日の千秋楽には上野さんも戻ってこれましたからね。

勝俣 あまりに出来過ぎてたから、わざとやってると思われないかなって話してたんですよ。面白い話があるんですけど、坂井さんが上野に「5試合もあるから60%の力ぐらいで……」って言ってたみたいなんですけど、上野は「いや、僕は0か100なんですよね」って答えてて……結果0になった(笑)。 

上野 ははは。

勝俣 坂井さんも「さすが、自分でちゃんと前振りしてた」ってね(笑)。いったん0にして、千秋楽ではきっちり100にしたから。 

MAO たしかにすごい(笑)。

上野 最終日に出られて何がよかったって、やっぱり坂井さんを中心にみんなで面白いものを作ろうと考えたものがちゃんとできたことですね。

勝俣 坂井さんに、なんで今回、上野を主役にしたのか聞いたんですよ。上野ってなんでもできるやつなんですね。過去の「まっする」公演では漫才とかラップとかやったんですけど、上野には負担にならなかったと。だったら5公演で毎回違う選手を相手にメインイベントをやったら、さすがに負担がかかるんじゃないかって。それで、上野がどう進化していくかを見たかったみたいです。

上野 でも、やってたら普通にケガしてたと思いますよ。代役の透明人間のように電流爆破まではしないけど、なんらかの問題は起こってたと思う(苦笑)。ともかく誰もケガせず、みんなで面白いものを作り上げてくれたからよかったです。

勝俣 ちなみに1カ月前にタケちゃんも胃腸炎になってるんですよ。同級生で立て続けにこんなことになります? 勇希もそんなとこまでタケちゃんを追っかけなくていいんだよ。

上野 あはは。

※「まっする6 -下北ONE PLUS ONE-」では上野が5公演毎回違う選手とプロレスをするという内容に。勝俣、MAO、吉村直巳、樋口和貞、竹下という対戦相手が組まれていたが、竹下以外は“透明人間の上野勇希”を相手に試合をしてみせた。最終日の竹下は胃腸炎から復帰した上野と熱い試合を展開。

透明人間とのファイトに燃え尽きたMAO

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DDT公式サイト」より

──かなり忙しかったようですが、サウナにも行ってたんでしょうか?

竹下 「北欧」に1回行ったな。

勝俣 ああ、後楽園大会の前にね。

竹下 あと、「まっする」の稽古中に下北沢でも行った。

勝俣 稽古中じゃなくて、本番ね。

竹下 もう、ようわからんようなってる(苦笑)。

勝俣 「サウナ&カプセル ミナミ」行きましたね。

MAO そうそう。その日の夜は僕がフィーチャーされるメイン回だったので行けなかったんだった。

小嶋 その日の公演が終わった帰りがすごかったんですよ。「もう何も考えたくないから、俺を乗り換え駅まで連れてってくれ」ってMAOさんに言われて。

勝俣 燃え尽きたんだよね。

MAO  そう。自分のメイン回が終わって疲れ果てて、帰り道すら考えられなくなっちゃって。「黙って俺を最寄りの乗り換え駅まで連れてってくれ」って言って(笑)。ちゃんと小嶋に送ってもらいました。 

勝俣 僕は逆にもう「飲もう!」って思ったよ、家に帰ってから。

上野 出た。無限体力男(笑)! 楽しいことがあれば大丈夫っていうね。

勝俣 僕の中では、自分がメイン回の初日が千秋楽みたいなもんだったから。

MAO 今回「まっする」は5公演あって、主役が上野勇希で、そこにそれぞれが日替わりメインイベンターとして入っていく予定だったんですよ。 だから、とりあえず自分の番が終わったら一段落というか。 

勝俣 本当だったら上野がフィーチャーされて「上野すごかったね」ってなる大会のはずだったんだけど、リングで透明人間と試合をした僕らが主役みたいになっちゃって。 

MAO まさか(上野の)代役が透明人間さんだとは思いませんでしたよ。

勝俣 でも、我々はレベルアップしたよね。Oバックもはいたし、透明人間ともメインイベントを張ったし。この3月の終わりはプロレスラーとしてすごくレベルアップした一週間でした。

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DDT公式サイト」より

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