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寺嶋由芙さんインタビュー・後編

寺嶋由芙が「アイドル戦国時代」「コロナ禍」を経て、今のアイドルさんたちに伝えたい言葉

文=羽佐田瑶子(はさだ・ようこ)

寺嶋由芙が「アイドル戦国時代」「コロナ禍」を経て、今のアイドルさんたちに伝えたい言葉の画像1
寺嶋由芙さん(撮影=日高恭悟)

 アイドルを取り巻く労働環境の諸問題に声を上げる寺嶋由芙、通称ゆっふぃーが、コロナ禍の2年間で考えたこと、気づいたこと。していくべきこと、していかなきゃならないこと。

 前編では、同業者のアイドルや、応援してくれるファンに向けて、ゆっふぃーが伝えたい言葉をじっくりと話してくれた。

 アイドル業界が、より楽しく健全なものとして長く続いていくために、変えていかなければならないことはなんだろう。

※インタビュー前編はこちら

アイドルの労働環境に悩んで、公的機関に相談した日のこと

寺嶋由芙が「アイドル戦国時代」「コロナ禍」を経て、今のアイドルさんたちに伝えたい言葉の画像2

寺嶋由芙が「アイドル戦国時代」「コロナ禍」を経て、今のアイドルさんたちに伝えたい言葉の画像3

──ゆっふぃーさんは、2つの事務所に所属し、2020年の夏にフリーランスになられました。それは、どういったきっかけだったのでしょうか?

寺嶋由芙(以下、寺嶋):以前所属していた事務所もよくしてくださったのですが、グループアイドル主体の事務所だったので、運営方法やレギュレーション、オタクに対するルールが、グループアイドルの基準で決まっていたんですね。次第に、事務所の運営方針と自分のやりたいことが離れていることに気づき、思い切って環境を変えてみようと思いました。決して「独立」が目的ではなく、とりあえず一人でやってみて、またご縁があればどこかに所属するかもしれません。今もテイチクさんのサポートがあるので、完全な独立とは違って心強さがあります。

──環境を変える決断というのは、これまで築き上げてきたものや仲間との関係性、ファンのことを考えるとなかなか難しいように思います。ゆっふぃーさんは、そのあたりどうだったのでしょうか?

寺嶋:決断には相当時間がかかりました。フリーになる時に限らず環境を変えるときは常になのですが、ライブは楽しいし、オタクたちの応援もうれしかったので、環境が変わってしまったらみんなと会えなくなる可能性があることがとっても心配で。「自分なんかが新しいところでやっていけるのか?」という気持ちもありましたし。

 でも、事務所を変えてわかったのは、どこに行ってもずっと応援してくれる人がいるということ。離れてしまう人もいるけれど、やりたいことをやっている私を応援してくれる人もたしかにいます。だから、アイドルさんたちも「私にはここしかない」と固執しなくて大丈夫。自分にあった環境は、探せばあると思います。

──ゆっふぃーさんが以前、労働環境に悩んだ際に、相談できる公的機関の窓口をブログで紹介されていました。あのような場所を利用されたことはありますか?

寺嶋:精神的にかなり参ってしまったときに、一度だけ「法テラス」(*1)へ相談に行きました。私の悩みに対して、裁判やそれ以外の方法、マイナスなこととプラスなこと、それぞれわかりやすく説明してくれました。その上で、「もうそんな事務所は辞めなさい」と言われたんです。

 たしかに、法的な解決手段をとるならその選択が正しくて、その弁護士さんも真摯に考え答えてくださいました。私の主張も肯定してくれて嬉しかった。ただ、、そんな簡単に感情を割り切れませんでした。そこを辞めたらこれまで頑張ってきた活動はどうなるのか?またオタクに会えるのか?そもそも安全に辞められるのかなど不安がつきず……。客観的な視点でアドバイスをいただけるのはありがたいことですが、アイドルの活動事情を知っている人が相談相手にならないと、辞めずに改善する方法を考えたり、辞めるにしても怖い思いをしない辞め方を考えたり、次の活動へのスムーズな移行などまで含めた具体的なフォローはできないなと思ったんです。

──ルールや法律にのっとった意見だけで正解を決められてしまうと、納得できない答えに導かれてしまう可能性もあるんですね。

寺嶋:そうですね。もちろん、ルールや法律を守るのは大前提ですが…その経験もあって、「アイドルの活動事情に詳しい相談窓口があればいいのに」って考えるようになったんです。でも、そういうことに気付けたのは法テラスに行ったからなので、一度相談してみるのもありだと思います。もし疑問を持ったならば、ベテランスタッフなど、何年もアイドル界にいる先輩に相談をするのもいいと思います。私でお役に立てそうなことがあればご連絡いただければ、どなたかご紹介することもできるんじゃないかと。姫乃たまさんと『地下アイドルの法律相談所』(日本加除出版)という本を出された弁護士・深井剛志さんなど、アイドルの内情に理解がある人も頼りになりますよね。

 “アイドル戦国時代”を経て、長くアイドルに関わっている人が増えてきているので、少しずつ同じ問題意識を持った人たちのコミュニティをつくっていきたいです。

──ゆっふぃーさんも、他のアイドルから実際に相談を受けることはありますか?

寺嶋:あまり交流がなかったので、それほど(笑)。そもそも専門家ではないので私がお答えできないことも多いのですが、つなぐことはできるので、「頼ってください」と伝えたいです。アイドルさんたちってまじめだから、相談したいと思っても、守秘義務や事務所のことを優先して考えてしまうと思います。だけど、それでは自分が壊れちゃうかもしれない。私は長くアイドルをしている身としてこの業界をもっと楽しくしていきたいですし、私自身が頼れるアイドルの先輩がほしかったので、何かしら力になれたらと思います。

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