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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『全米を狂わせたぬいぐるみ』

「Ty」のタグが付いた『全米を狂わせたぬいぐるみ』あのブームのその後

怪しいキャンペーンの後、ブームは終焉

 品切れになるのを見越した収集家と転売屋が売り場のビーニーベイビーズを買い占める中、投票結果は……継続決定。それを観た多くの人々はつぶやいた。

「これって、やらせじゃないの?」

 真相はともかくこれで世間は呆れてしまい、次々手元のぬいぐるみを手放した。全米を熱狂させたぬいぐるみは2000年代を生き残れず、ブームは終焉。タイ・ワーナーは後に脱税で逮捕された。

 2010年代にビーニーベイビーズは別の形で話題になる。YouTuberらが家の片隅にしまわれていたぬいぐるみを発掘して、市場価格を調査する動画は人気ネタのひとつだ。祖父母が捨てられずに残しておいたビーニーベイビーズに娘、孫世代がとびつく第二の波が来ている。ベビーブーマー世代の男性は投げ売りされたビーニーベイビーズを娘と一緒に集めて老後の楽しみが出来たと満面の笑顔。

 転売目当ての者もまだいるが、多くは当時の思い出を懐かしく振り返る。

 ブームなんて過ぎ去ってしまえば「なんであんなものにハマっていたんだ」とバカバカしくなることもあるだろうが、ブームを通じて生まれた人と人とのつながりはずっと続くこともある。

 ブームは永遠に人の心を惹きつけるのだ。

しばりやトーマス(映画ライター)

関西を中心に活動するフリーの映画面白コメンテイター。どうでもいい時事ネタを収集する企画「地下ニュースグランプリ」主催。

Twitter:@sivariyathomas

しばりやとーます

最終更新:2022/06/04 21:00
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