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『旅サラダ』中丸雄一のホタテ神展開と、ラッシャー板前へのリスペクト

『家事ヤロウ!!!』での不穏発言の数日後に訪れたホタテ仕事

 約1時間後、中継が再開された。かなり時間が経ったのに、漁師がまだ半裸なのだ。しかも、なぜか全員がラーメン屋みたいに腕組みしている。裸だし、ずっとポーズしているし、青森の漁師は大変! というか、朝っぱらから半裸の漁師がジャニーズを取り囲むのだから、とんでもない番組である。

 腕組みするマッチョな漁師に見守られながら、クッキングを始める中丸。屈強な男たちにカツアゲされそうになり、料理を振る舞って勘弁してもらおうとする大学生にしか見えず、無駄にハラハラする絵面だ。

 さて、まず中丸が作り始めたのは「ホタテの酒蒸し」だった。貝ごと鍋に投入し、その上からお酒を入れるという手順。

中丸 「酒、どれくらい入れますか?」
漁師 「まあ、適当に」
中丸 「……まあ、だいたい1周くらい」

「適当に」の量が適当にできない中丸が、相変わらず中丸だ。その鍋に蓋をし、あとは火を点けて蒸すだけである。

中丸 「これで、沸騰するのを待ちますか?」
漁師 「まあ、そんな感じで」

 酒蒸しは一旦放置し、その間に作り始めるのは「ホタテとキャベツの味噌マヨ和え」である。レンジで温めたキャベツと、マヨネーズ、からし、味噌、ホタテをまぜるだけだ。

中丸 「(マヨネーズ、からし、味噌の)量はどのくらいで?」
漁師 「だいたい、適当に入れてますね」

 レシピを教えるコーナーなのに、ずっと「適当で」「ざっくりで」としか指示を出さない漁師さん。逆に、海の男のロマンが伝わってくる。

 一方、中丸が右往左往しっぱなしなのだ。『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系)のレギュラーになって5年間、ずっと“家事初心者”を名乗る中丸だから無理もないか? あんなに手順が簡単な漁師めしなのに、まぜたり火加減を誤ったり頼りない。

 まあ、さすがに同時進行で2食作るのは上級者向けの域なのだろう……と思っていた矢先に、スタジオの神田正輝から「混ぜただけでしょ」と野暮なツッコミが入る始末。調味料については適当なのに火加減には繊細な漁師さんに振り回され、中丸がわちゃわちゃしっぱなしだ。生中継という状況をさっ引いても、こんなに大慌てなクッキングを見たのは初めてである。

 そんなこんなで、ようやく「ホタテの酒蒸し」が完成! これを試食した中丸が、最高のリアクションを見せた。

「う~わっ、うまい!(拍手) スゴっ! うまいっ!!」(中丸)

 中丸による、最上級レベルの「うまい!」である。人がこんなに感動する姿は、いまだかつて見たことがない。

だからこそ、数日前にこぼれ落ちた発言を返上してほしいのだ。6月7日放送『家事ヤロウ!!!』にて、バーベキューの食材を揃えるべく業務スーパーを訪れた同番組レギュラー陣。そこでホタテを買おうとしたカズレーザーに対し、中丸はローテンションで「ホタテだけはいつも残す」と言い切っているのだ。

「ホタテはあんまり……」と言った数日後にホタテの仕事がくるのだから、さすがである。あまりにも、中丸。かつて、「コーヒーは苦いからすすんで飲まない」と発言したわりに二宮和也とWONDAのCMに出演するなど、いくらなんでも神展開続きすぎる。ある意味、プロだと思う。そういえば、ジャニー喜多川の好物はホタテの貝柱だった。

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