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ドリカム中村正人が”オワコン”報道に反発 「作品として悲惨なのか実物確かめて」と訴える

常に最前線で…「35年前と何も変わってない」

 実際、ミリオンヒットを連発していたころと比べるとドリカムのCDセールスの勢いが落ちているのは誰の目にも明らかだ。

 2021年にシングル「次のせ~の!で -ON THE GREEN HILL-」をリリースした際には、中村がブログで「ドリカムのCDを取り巻く状況は厳しくCDショップから返品となる前に是非。なんせワースト記録更新なもので(大粒の涙)」などと、ファンに異例の“購入呼びかけ”をしたことも話題を呼んだ。

 90年代にダブルミリオン、トリプルミリオンを生み出していたドリカムが……と当時もショッキングに報じられ、それもあって今回の「オワコン報道」に至ったのだろう。

 だが、近年の音楽界でCDは「ファンアイテム」のような存在になっており、爆発的に売れるのはアイドルグループやアイドル的な人気のあるアーティストくらい。音楽だけ聴きたい人の多くは配信サービスを利用しているため、CDセールスで評価する時代ではなくなっている。

 中村は日本テレビのインタビューでも「もうCDというものは、音楽というものを届けるメディアの“メインのもの”ではなくなったので、売り上げうんぬんというよりも、1枚でも2枚でも、手に取ってもらえれば」「音楽を届けるためのメディアとしてのCDじゃなくて、音楽を楽しむためのCD、CDジャケットっていう解釈。だからCDは楽しみのために出すみたいな感じかな」と今作のリリース意図を語っており、売上が目的でないことは明らかだろう。

 また、先述の「購入呼びかけ」にしても今回の「オワコン報道」への反発にしても中村が率先して“汚れ役”を引き受け、天才・吉田美和のイメージが落ちないように配慮しているところに彼の「ドリカム愛」が感じられ、その心意気こそが「オワコン化」していないことの証明のようにも思える。

 今年はドリカムの楽曲で踊るイベント「ドリカムディスコ」が全国で盛況となるなど以前とは別の観点でも盛り上がりを見せており、来年夏には4年に1度のグレイテストヒッツライブ「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND(ドリカムワンダーランド)」の開催が控えている。

 先述の購入呼びかけの際には「35年前、吉田美和、西川隆宏と出会い、アルバイトで稼いだお金全部注ぎ込んで事務所を作り、自主制作カセットテープを作り、ライヴの度に、のべつまくなしに、『アルバム買ってください!』と声の限り叫んでいた時となにも変わっていない」と綴っていた中村。「レジェンド」の枠に収まることなく、最前線で戦い続けようとする彼らの活動を今後も見守りたい。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2022/08/29 21:00
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