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『ロンハー』インディアンス・田淵と納言・薄幸の恋愛ドッキリがガチモードだったワケ

インディアンス田淵の好感度がアップした?

 わかりやすいところでいうと「M-1グランプリ」などのコンテストがまさにそれだ。ただ面白いネタを披露し、優勝を決めるだけではなく、その芸人が決勝まで来るためにどれだけ努力をしてきたか、がコンテストを見る為の大事なスパイスとなっている。

 さらに優勝した芸人が“泣く”という行為も大切だ。「芸人なら泣くんじゃない」というのはもはやナンセンスで、今は優勝した芸人が泣かないとむしろコンテストとして物足りなく感じてしまうくらいだ。

 視聴者はそういった芸人が見せる真面目な姿や感動になれているので、今回のドッキリのように、芸人の真面目でリアルな恋愛模様をみてもすんなりと楽しめるのだろう。

 変わったのは視聴者だけではない。芸人自体も変わってきている。

 今までの芸人はドッキリを仕掛けられたとき、不意に出てしまうプライベート感をとても恥ずかしがった。これはネタやテレビで見せているキャラクターが壊れることが“マイナス”だと思っていたからだ。

 極端な例だが「親が死んでも舞台でいつものようにボケる」という姿が美談として受け継がれてきたのもそのせいだ。しかし今の芸人はテレビで見せているキャラクターとは違う「プライベート」な姿を見せることに抵抗がない。

 今までのパターンだと、ドッキリのネタばらしがあったあと、大抵の芸人がプライベートを見られたことを恥ずかしがり、ふざけたり、ボケたりするというのが当たり前だったが、今回の純愛ドッキリに関しては、ドッキリだとネタばらしされた後にも関わらず田渕さんは「(幸さんがいなくなったら)正直だいぶ寂しい。嫌やったから」とプライベートな本音を語ったのだ。

 今回のドッキリはもしかしたら、芸人として恥ずかしい場面が多くあったかもしれないが、田渕さんの好感度が上がったのは言うまでもない。

 ネットではこの芸人のリアルな姿に対し「見ててキュンキュンした」「本当に付き合ってほしい」など好意的な意見が多く、ほかのドッキリとは比較にならないくらい話題となっていた。

 まさにこのドッキリは今の芸人を象徴するドッキリと言っても過言では無いだろう。

 ちなみに普段のキャラとは全く違う幸さんが見せた、田渕さんとのデートを心から楽しんでいる笑顔に、恥ずかしながら僕もときめいてしまった。良いものが見れた。

 

 

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/09/06 19:00
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