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笑い飯を筆頭にNON STYLEやミキ他人気漫才師目白押し!新しい「聴漫才」の正しい聞き方

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Spotify「聴漫才(ちょうまんざい)」公式サイトより

「Spotify」とは、スウェーデンの企業、スポティファイ・テクノロジーによって運営されている音楽ストリーミングサービスで、世界中のクリエイターによる数千万もの音楽やポッドキャスト、ビデオを楽しむことができるデジタル配信サービスである。

 普段音楽を聴くという習慣が無いので、さして気にとめていなかったが、先日とうとうスマホに「Spotify」のアプリをダウンロードした。それは音楽を聴くのが主な理由ではなく、とあるポッドキャスト番組が聞きたくなったからである。

 その名も「聴漫才(ちょうまんざい)」。吉本興業所属の漫才師22組が30分という長尺の漫才を耳で楽しむ番組。出演者は笑い飯を筆頭にNON STYLEやミキ、見取り図、ダイアンなど人気漫才師が目白押し。しかも無料で聞くことが出来るのだ。

 今回はこの「聴漫才」を元芸人として、いや元漫才師として軽掘りしていく。

 現在はテレビでもライブでも基本的に短いネタが主流となってきている。漫才に限らずコントも含めてネタの尺は2分から3分。長くても5分といったところだろう。見ている側は飽きることなく最後までネタを見ることが出来る分数なのだが、実は漫才師が本当にやりたいことや面白いと思っていることを全部詰め込める尺ではないのだ。漫才師の多くはネタを作る際にテーマを決め、そのテーマに沿ってボケやツッコミを考える。考えているうちに話が脱線したり、違うボケが思いつき、気が付くとかなり長い尺の漫才になってしまう。それをネタ時間の中に収める為に惜しまれながらボケは削除されいく。とくに今はM-1グランプリやキングオブコントを目指してネタを作っている芸人が多く、アドリブや蛇足になるようなボケはせず、決められボケ、決められたツッコミ、稀に合いの手までカチっと決めるコンビもいる。そんながんじがらめの漫才師にとってこの30分という長尺の漫才は自由に漫才が出来る魅力的な時間なのだ。

 ただ正直な話、30分という時間は長すぎる。

 挨拶から始まり、アドリブも交えつつ、面白いと思うボケを全て披露し、気持ちよく漫才を終えるには15分もあればお釣りがくる。たまに30分2ステージという営業があったりするが、基本的には漫才だけではなく、お客さんとの掛け合いや、フリートークを交えての30分である。漫才だけで30分というのはかなり至難の業だ。

 だったら営業さながらお客さんを交えて漫才をすれば、時間が稼げると思った方がいるかもしれないが、「聴漫才」でそれは出来ない。

 今このコラムを読んでいる人の大半が「耳で楽しむ漫才」と聞いたとき、よく飛行機で流れる“演芸のチャンネル”を想像したのではないだろうか。

 残念ながらその想像は間違っている。

 なんとこの「聴漫才」は客前ではなく、ラジオブースのような場所で収録している漫才なのだ。しかもお客さんの笑い声はもちろんだが、スタッフ笑いも一切ない。シーンとした空間で漫才だけが響き渡る。

 さらに「編集なし、30分間回しっぱなしの一発本番」。間違えようが、言葉を噛もうが、ツッコミが下手だろうが、挨拶からオチまで全てが放送される。かなりハードな企画だ。

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