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『ロンハー』インディアンス・田淵と納言・薄幸の恋愛ドッキリがガチモードだったワケ

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テレビ朝日『ロンドンハーツ』公式ツイッターより

 少し遡るが8月23日に『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)のゴールデン2時間スペシャルが放送された。

「M-1ファイナリストってどんな人? キャラ堀りドッキリ2時間SP」と題して、2021年のM-1ファイナリスト達がドッキリを仕掛けられたり、仕掛けたりする企画。

 優勝者の「錦鯉」はボケの長谷川さんが「マツケンサンバ」ならぬ「マサノリサンバ」を踊り、かつての恩人たちに感謝を伝えていくというドッキリを決行。その他、モグライダーともしげさんが、嘘のロケで数々のピンチが襲い掛かるというドッキリを仕掛けられたり、オズワルドの伊藤さんがバレバレなドッキリを複数仕掛けられ、芸人の腕が試されるというドッキリを仕掛けられた。

 その中でも異彩を放っていたのが、納言の薄幸さんがインディアンスの田淵さんに仕掛けたドッキリだった。

「好きな芸人は?」と聞かれると必ず「インディアンスの田淵さん」と答えている薄幸さん。実際にプライベートでも飲みに行くほど仲が良く、田渕さんは「最終的に幸と結婚する」と言ったことがあるほど。しかしこの言葉は幸さんにしてみれば「最終的に良い人がいなかったら結婚してやる」というふうに聞こえ不満に感じていて、そこで今回、「私がいなくなったらどういう反応をするのか試したい」という思いから「彼氏が出来たのでもう会えないドッキリ」を敢行したのだ。

 今回はこのドッキリを元芸人目線で分析し軽掘りしていく。

 まず僕はこのドッキリを通して、“視聴者が描く芸人像”が変わってきていると感じた。

 男性芸人に仕掛けるドッキリとして多いのが、ハニートラップ系ドッキリ。昔から芸人は女性関係にだらしなく、女遊びをしているというイメージがあるので、この手のドッキリが主だった。しかし昨今、彼女がいることを公言したり、早くに結婚する芸人も増えた為、遊び人より真面目な芸人の方が多い印象になってきている。

 それなので今までのようにハニートラップドッキリももちろん成立するのだが、今回のような純愛ドッキリも違和感なく見られるようになった。

 しかも今回の純愛ドッキリは芸人の先輩後輩同士によるもので、一昔前ならこの組み合わせは考えられないが、今ならば違和感はない。これはやはり最近ニュースにもなった、オズワルドの伊藤さんと蛙亭のイワクラさんのように芸人同士の恋愛が当たり前のように存在しており、世間的にもそれが浸透しているからだろう。

 そもそも、芸人同士の恋愛に違和感を感じていたのは、芸人だけだったという可能性もある。伊藤さんとイワクラさんのような売れっ子芸人が隠すこともなく公言することにより、芸人が敬遠していた芸人同士の恋愛が芸人にとっても恥ずかしい事ではなくなっているのだ。

 そして芸人に求められることも変わってきている。一昔前までは基本的に、芸人という商業には「笑い」だけが求められてきた。しかし今は「笑い+リアルな姿」が求められる時代になったと思う。

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