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『天間荘の三姉妹』周りを変えていく、天真爛漫なのんの唯一無二の魅力

文=ヒナタカ

『天間荘の三姉妹』周りを変えていく、天真爛漫なのんの唯一無二の魅力の画像1
C) 2022 高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

 10月28日より映画『天間荘の三姉妹』が公開されている。

 原作は髙橋ツトムによる漫画『スカイハイ』(集英社)のスピンオフ作品であるが、物語は独立しているので予備知識なく本作から観ても全く問題なく楽しめる。また、『スカイハイ』のドラマ版および劇場版の監督であった北村龍平が再登板しているので、人気シリーズの久しぶりの最新作という見方もできるだろう。

 目玉は、のん、門脇麦、大島優子が三姉妹を演じる他、豪華キャストが集結していること。それぞれのファンはもちろん、後述する「愛する人を亡くした喪失感」や「生きづらさ」を抱えた人にこそ響く、150分という上映時間の長さを感じさせない良作に仕上がっていた。

 なお、本作には東日本大震災を強く想起させる、大きな地震と津波のシーンが含まれているので、そこだけは留意した上でご覧になってほしい。さらなる魅力を記していこう。

天然なのんのかわいらしさ

 あらすじを簡単に記せば、「老舗旅館に“臨死状態”になった少女がやってきて、そこで“肉体に戻る”か“そのまま天界へ旅立つのか”の選択をする」というもの。彼女は本来であれば客として旅館に泊まる立場だったのだが、旅館で働かせてほしいと申し出て、母親が異なる2人の姉や、訪れた客たちと交流を重ねていくことになる。

『天間荘の三姉妹』周りを変えていく、天真爛漫なのんの唯一無二の魅力の画像2
C) 2022 高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

 その過程における主演ののんの天真爛漫ぶり、というよりも「天然ボケ」に近いコミカルさやかわいらしさが楽しい。彼女は交通事故にあって生死の境にいるのだが、そう告げられても「いや生きてますけど?」「もう何がなんだか全然わかんないです」などと言っていて、良い意味で緊張感や危機感がない。そして、その暗い過去を全く感じさせない明るい振る舞いや、裏表なくはっきり口にする様が、客たちや姉たちの心をほぐしていくことになる。

 実は、原作者の髙橋ツトムによると、この主人公は実際にのんをイメージして描いたキャラクターだったのだという。しかも、北村龍平監督は脚本家の嶋田うれ葉と話し合う中で「一度は少し暗い感じの子になった」こともあったそうだが、彼女を演じるのんからメールで「こういう子じゃないと思います」とはっきりと意見されたこともあったそうだ。劇中ののんは純粋無垢で天然だが、俳優としてののんは役柄に対して誠実かつ真正面から向き合う覚悟があったのだ。

 そして、劇中でのん演じる主人公は、とある大きな問題に直面することになる。それまでののんの明るく楽しそうな姿とのギャップもあって、とても胸が苦しくなるが、それこそ劇中でもっとも重要なことだろう。後述もするが、本作は「愛する人を失う」という「どうしようもない悲しみ」に向き合う物語でもあったのだから。

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