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『僕のワンダフル・ジャーニー』強引なこじつけの連続で語られる犬と人の愛情物語

『僕のワンダフル・ジャーニー』強引なこじつけの連続で語られる犬と人の愛情物語の画像1
金曜ロードショー『僕のワンダフル・ジャーニー』日本テレビ 公式サイトより

 11月4日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)は全米が号泣した、何度も生まれ変わる犬と飼い主のラブストーリー(?)『僕のワンダフル・ライフ』の続編『僕のワンダフル・ジャーニー』を地上波初放送でお届けします。ちなみになぜ今回放送するのかというと、犬の日(11月1日)が近いからです。ワンワンワン!

 前作は『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』など繊細な人間の生きざまを謳い上げる作品づくりに定評のあるラッセ・ハルストレム監督の作品で、彼はかつて『ハチ公物語』のハリウッドリメイク『HACHI 約束の犬』の監督も手掛けた! 犬が主役の感動作なら俺に任せろということか!?(今回は製作総指揮という立ち位置ですが)

 前作では50年(!)の間に5回(!)も生まれ変わりを体験した犬・ベイリーが優しかった飼い主イーサンが中年のオッサンになったところにたどり着き、イーサンが恋焦がれていたハンナという女性と結ばれるように犬がキューピッドになるというお話。

 続編ではイーサンとハンナの孫娘であるCJとベイリーの関係が描かれる。老犬ベイリーとCJは仲がよかったが。シングルマザーである母親のグロリアは犬を嫌い、夫を早くに亡くしたショックで子育てを放棄していた。夫妻はCJを預かろうと提案するも、グロリアは拒絶。幼いCJを連れて家を出て行ってしまう。

 程なくして老犬ベイリーには腫瘍が見つかる。犬の生まれ変わりを信じるイーサンは弱っていくベイリーに「CJの事を見守ってやってくれ」と告げる。画して転生したベイリーは、母親に連れていかれたCJを探す旅に出る。

 物語自体は前作で完結しており、予想外のヒットを受けて製作決定した続編なだけあってこの後のストーリーは強引極まりない。前作では生まれ変わるたびに別の場所で違う犬になったりするので、どうやって元の飼い主イーサンの元にたどり着くのかまでがそれなりに考え込まれていたのですが、本作はそんなやり取りが面倒くさくなったのか、生まれ変わったらすぐ出会う。

 例えば最初の生まれ変わりでは、犬をたくさん飼っている飼い主のところにビーグル犬として生まれ変わったベイリーは、犬を欲しがっている子供にもらわれていくのですが、その場に「偶然」幼児から少女になったCJが現れる!

 こうしてCJと暮らし始めるベイリーだが、母親のグロリアは酒に溺れて男遊びに夢中で、娘であるCJを顧みない。なにしろCJが相続するはずの父親の保険金を使い込むぐらいだから。呆れたCJは家を飛び出すが、彼女を狙っているチンピラに車で追い回され、カーチェイスの挙句クラッシュ。ベイリーは死んでしまう!

 ベイリーは商店の飼い犬として生まれ変わるが、その店に「偶然」成長したCJがやってくる! その後もCJを待ち続けるが二度と現れない彼女を待ちながら死亡。子犬として生まれ変わったベイリーは保護犬を譲渡する会に出されますが、そこにまたまた「偶然」CJが姿を見せた!こんな偶然の連続、ありえないよ!

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