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男性が恐れるべきフェミニズム映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の魅力

文=ヒナタカ

男性が恐れるべきフェミニズム映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の魅力の画像1
C)2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 2022年11月11日より『ドント・ウォーリー・ダーリン』が劇場公開されている。

 初めに断言しておくと、本作は「何も予備知識を入れずに劇場に足を運ぶのがいちばん良い」。もちろん、公式サイトのあらすじや、予告編で示される情報は知って観ても問題ないのだが、「いったいどういうことなんだ?」と不可思議な状況に翻弄されることにも面白さがあり、「どういう話か」も頭に入れずにいきなり観た方が、より良い意味でのショックや驚きが大きい内容だと思うのだ。

 その他で内容に触れないままで言えることは、(後述する理由で)『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』(2019)が好評を博したオリビア・ワイルド監督が、このような「フェミニズムの映画」を描いたことは、意外でもあり、同時に納得できるということだ。そして、女性が遭遇する恐怖を描いていながらも、男性にこそ劇中の「そこにはびこる価値観」を「恐れてほしい」と願える内容にもなっている。

 また、『ヒックとドラゴン』シリーズなどのジョン・パウエルによる音楽が、実にシチュエーションとマッチしており、音響が優れ、かつ集中して観られる映画館で観てこその没入感もある。意外に派手な見せ場もありエンターテインメント性が高いので、シンプルに「面白いスリラー映画」を期待しても裏切られないだろう。

 ここからは、大きなネタバレにならないように気をつけつつ、『ドント・ウォーリー・ダーリン』の見所を記していこう。

「完璧な街」に垣間見える恐怖

男性が恐れるべきフェミニズム映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の魅力の画像2
C)2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 あらすじを紹介しよう。専業主婦のアリス(フローレンス・ピュー)は愛する夫ジャック(ハリー・スタイルズ)と平穏な日々を送っていたが、ある日、隣人が赤い服の男たちに連れ去られるのを目撃する。それ以降もアリスの周りでは不気味な出来事が起きるようになり、彼女は精神が乱れていき、周囲からもおかしくなったと心配されるのだが……。

 本作は「恐怖と欲望が入り乱れる“ユートピアスリラー”」と銘打たれている。「完璧な生活が保証された街」に住んでいる女性が、その場所の「おかしなこと」を知っていく。この世界はなんなのか、そしていったい何が起こっているのか……?を解き明かすミステリーとしての面白さが中心に据えられているのだ。

 そして、ビジュアル面も含め、シンプルにホラーとして恐ろしい。主人公の観る幻覚(あるいは本物?)それぞれが身震いをするほどのものだったし、特に「サランラップ」のシーンは本気で戦慄する人も多いだろう。

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