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『THE W』のせいで「M-1で女性芸人が不利」の現状…時期カブりはなぜテコ入れされない?

文=浜松貴憲(はままつ・たかのり)

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『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』(日本テレビ系)公式サイトより

 女性芸人日本一を決める『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』決勝戦(12月10日夜7時放送、日本テレビ系)に進出した12組が、11月26日に発表された。

 過去の大会で決勝戦進出経験からはAマッソ、スパイク、TEAM BANANA、天才ピアニスト、にぼしいわし、紅しょうが、ヨネダ2000の7組、決勝初進出者はエルフ、河邑ミク、さとなかほがらか、フタリシズカかりこる、爛々の5組となった。

「決勝進出者が昨年の10組から2組増えたということも影響しているのでしょうが、“おなじみのメンバー”が揃っているという印象です。Aマッソ、天才ピアニスト、紅しょうがは過去の大会でも惜しいところまで行っているので、かなりの激戦が期待できると思います」(テレビ局関係者)

 年末のお笑い賞レースといえば、やはり『M-1グランプリ』の注目度は大きい。ほぼ同時期に開催される『THE W』への影響も少なくない。

「今年の『THE W』の決勝進出組の中で、『M-1』の準決勝まで進んでいるのは、ヨネダ2000の1組のみ。また『M-1』準決勝進出28組のうち女性コンビはヨネダ2000とハイツ友の会の2組、男女コンビもシンクロニシティとTHIS IS パンの2組で、『M-1』ではあまり女性芸人が評価されていない傾向が見られます。

 もちろん参加者の女性比率が低いということもあるのですが、『M-1』側が『THE W』との“カブり”を避けている可能性は否めない。『THE W』には女性芸人の面白さを伝えるという目的があるにも関わらず、『M-1』と同時期に開催されていることで、『M-1』で女性芸人が不利になってしまっているとも言えるわけです」(お笑い事務所関係者)

 世間的には、『M-1』こそが最高峰のお笑い賞レースだとされていることは、誰もが認める事実だ。しかし『THE W』があることによって、女性芸人はその最高峰の賞レースでのチャンスが奪われている現状があるのだ。

「そもそもジェンダーレスな世の中の流れがある中で、性別を限定した大会を開催すべきかという問題があります。そのあたりの議論はとりあえずスルーしたとしても、『M-1』と同時期開催というのは、両方にエントリーしている芸人たちへの負担も大きすぎる。少なくとも、『THE W』は開催時期をズラすべきでは。『R-1グランプリ』が春、『キングオブコント』が秋の開催なので、『THE W』は夏に開催すればいいんですよ。そうすれば注目度も増すし、『M-1』審査への影響もなくなるでしょう」(同)

 『THE W』が年末の開催である背景には、日本テレビの思惑もあるという。

「テレビ朝日系が『M-1』、TBS系が『キングオブコント』、フジテレビ系が『R−1グランプリ』とライバル局が賞レースを持っているなか、日本テレビにはなく、お笑い界への影響力が低かったわけです。そこで、『世界の果てまでイッテQ!』での女性芸人たちの活躍を受けて、『THE W』が新設されたという流れです。

日本テレビとしては、それこそ“M-1を食う”くらいのつもりで『THE W』を立ち上げたのでしょうが、さすがにそれは無理。また、『イッテQ!』については、女性芸人に体を張らせることがメインとなっているほか、多少悪意のあるイジリの要素もあり、女性芸人を軽んじているのではないかという指摘もある。そういった流れを汲んでいるということで、本当に女性芸人のための大会になっているのかどうか、という問題もあります」(同)

 とはいえ、出場している女性芸人たちのネタは大会を追うごとにレベルアップしている『THE W』。オダウエダが優勝した2021年大会は“全組が面白かった”などと評されている。

「ネタが面白いからこそ、『M-1』の影に隠れてしまうのがもったいない。本当に女性芸人のためを思うなら、開催時期変更を軸としたテコ入れが必要でしょうね」(同)

 そんな『THE W』の決勝戦は12月10日に放送される。ネタに磨きをかけた女性芸人たちはどんな闘いを見せてくれるのか?

浜松貴憲(はままつ・たかのり)

浜松貴憲(はままつ・たかのり)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

最終更新:2022/12/04 20:00

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