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元ホームチーム・与座よしあきのマセキ退所に相方が送るエールと思い出

元ホームチーム・与座よしあきのマセキ退所に相方が送るエールと思い出の画像1
与座よしあき マセキ芸能社 公式サイトより

 今回のコラムはお笑い界のビックニュースでも、芸能界への問題提起でもなく、僕の個人的な想いを書くコラムとなるのは間違いない。興味のない人もいると思うが、最後までお付き合いお願いします。

 12月18日、とある芸人がTwitterにおいて2022年12月31日をもって所属している事務所を退所し、フリーになり世界を目指すという無謀な宣言をした。

 そのとある芸人とは、僕が芸人をしていた頃の相方「与座よしあき」だ。

 与座の文章を見る限り、本来は芸能界からきれいさっぱり足を洗う覚悟でいたようだが、奥さんに「悔いはないの?」と聞かれ、与座自身が『一度でいいから海外で活動したい』という夢を思い出し、奥さんの提案により”引退”ではなく”退所”という形をとったとのこと。

『一度でいいから海外で活躍したい』とは元々スタントマンになる為に上京してきた何とも与座らしい夢である。

 与座とは高校を卒業した18歳の春、今は無き”日本映画学校”という映像スタッフや俳優を目指す人たちの為の学校へ10期生として入学し、そこで初めて会った。与座は今より沖縄の方言が強く、痩せていて、日焼けで真っ黒な状態だったので、僕ははじめ「海外からの留学生」だと思っていた。なかなか日本語も上手で勤勉なやつだと認識していたのだが、ある時別の同級生から「与座って沖縄出身だよ」と教えられたことがあったが、僕は頑なに信じなかった。理由は与座が行っている謎の行動が原因だった。

 その謎の行動とは、定期的に階段から転げ落ちてきて「アイヤ~モウマンタイラー」と、明らかに日本語ではなく中国語みたいなものを発していたのだ。とても足腰が弱い留学生だと思っていたので、沖縄出身だというのはにわかに信じられなかったのだが、どうやら一連の行動はスタントマンになる為の練習であり、決して足腰が弱いわけでは無いというのを後に知った。

 入学して1年が過ぎた頃、授業の一環で「漫才」をすることになった。「俳優の学校で漫才?」と思われる方もいるかもしれないが、漫才というのは最少人数のコミュニケーションで、漫才が出来れば芝居も出来るという理念から取り入れられた授業である。お笑い芸人を目指していた僕はこの漫才の授業を受ける為に、この学校を受験したのだ。

 芸人になりたいなら芸能事務所の養成所に入れば良いと思う人もいるかもしれないが、当時はまだ今のように養成所が当たり前になっておらず、僕の代で初めて東京吉本にNSCが出来たような時代。ネット社会にもなっていない状況では田舎者に養成所を探す力も無かったのだ。その薄い情報網の中、当時深夜に放送されていた「ウッチャン・ナンチャン with SHA.LA.LA.」(日本テレビ)という番組内で日本映画学校の話をしており、僕は芸人になる近道だと思ったというわけだ。

 漫才の授業を受けるにあたり、僕は他の同級生たちより並々ならぬ思いを抱いていた。講師をしてくれていた東京漫才界の頂点「内海好江」師匠の目にとまり、マセキ芸能社からスカウトされ所属するという夢があったからだ。その為には強力な相方を探さなければならない。芸人になる事を公言していた僕のもとへ与座ではない同級生から相方になって欲しいという打診があり、とりあえずコンビを組むことにした。その友達はボケをすることを恥ずかしがり、僕がボケをすることになってしまった。ネタを作り練習していたのだが、どうもしっくりこない。たぶん僕の方がツッコミが上手いし、何だったら僕のボケは面白くなかった。このままではマセキにスカウトされるどころか笑いすら起こせない可能性もある。

 そう思ったとき、仲間の中心で常に周りを笑顔にしていた与座の姿が浮かんだ。しかし与座はスタントマンを目指して上京した男。僕とコンビを組んでお笑いの世界に飛び込んでくれるとも思わない。しかし与座しか相方にしたくない。かなり悩んだが組んでいた相方にお別れを告げ、当たって砕けろとばかりに与座へ電話した。

檜「もしもし」
与「はいはい?」
檜「来学期から漫才の授業が始まるじゃん」
与「そうだねぇ」
檜「相方になってほしいんだけど」
与「いいよぉ」
檜「え?」
与「いいよぉ」
檜「いや、俺お笑い芸人目指してるじゃん」
与「うん」
檜「本気でお笑いやろうって意味なんだけど」
与「はいよー」
檜「……じゃあよろしく」」
与「はぁい」

という、何とも拍子抜けするほどの二つ返事でコンビを組むことになった。

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