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コロナ禍唯一のメリット? 新型コロナで“一変”した音楽ライブ現場の実態

文=田井じゅん(たい・じゅん)

コロナ禍唯一のメリット? 新型コロナで一変した音楽ライブ現場の実態の画像1
Getty Images

 新型コロナウイルスの新規感染者が減らない一方で、政府は今春にも感染法上の位置づけを「5類」に引き下げる検討に入っている。新型コロナウイルス感染症を季節性インフルエンザと同様の存在とすることで、日常が取り戻されつつあるなか、音楽業界でもコロナ前への回帰が進んでいる。

 ジャニーズ事務所は2022年11月に、コンサートにおける観客の「声出し」についてのガイドラインを改定。感染防止のためにコンサート中の声援は禁止されていたが、今後はマスク着用を条件に、声援や歌唱を解禁した。また、AKB48もこの春に声出しOKのコンサートを開催。アニメ系のコンサートや複数の音楽フェスでも、すでに声出しが解禁されている。

「ライブハウスレベルでは、結構前から声出しOKな現場も多かったのですが、昨年の秋くらいから、大手音楽事務所のアーティストのコンサートでも声出し解禁が増えています。乃木坂46やハロー!プロジェクトなど、声出しがNGの現場もまだありますが、会場での感染対策は徐々に緩和されており、解禁もそろそろでは」(音楽事務所関係者)

 コンサートの現場もコロナ前に戻りつつあるが、その一方で“客層”は大きく変容しているという。

「コロナ禍になって、多くのアーティストやアイドルグループのコンサートでは、マスク着用が義務化され、コールや歌唱が禁止されました。また、着席での鑑賞を義務化する現場もありますし、スタンディングでもソーシャルディスタンスの確保がなされていたり、大きく動いて踊ることが禁止されたりするケースが多かった。つまり、静かにコンサートを楽しむルールになっていたわけです。そうなったことで、これまでコンサートに行くのをためらっていたファンが、足を運びやすくなりました」(同)

 コロナ前の女性アイドルグループのコンサートでは、メンバーと同じ振り付けを大きく踊るファンや激しくジャンプを繰り返すファンなども少なくなかった。あるいは、男性アイドルグループのコンサートで、常時悲鳴のような歓声を繰り返すファンもいた。推しのファンサに思わず声が漏れ出てしまったのなら仕方もないが、そういった一部の“激しい”ファンが、ほかのファンにとっては“迷惑”になってしまうケースもあったのだ。

「マナーを守りながら激しく応援するファンも多いんですが、なかには度を越しているケースもあるのが現実。踊りまくって隣のファンにぶつかったり、後ろの席のファンの視界を遮ったりすることもあります。女性アイドルグループやアニメ系のコンサートに目立った例としては、一部の男性ファンの汗臭さという問題もありました。

 しかし、コロナ禍の感染対策によって、激しい応援がNGになり、一部の迷惑行為が一切なくなったわけです。そうなったことで、これまでコンサートを避けていたファンも、安心して現場に足を運べるようになった。同時に、暴れたいだけのファンも、コロナ禍によって現場から遠のいています」(同)

 ロックフェスでも同様の傾向が見られつつあるようだ。

「いわゆるモッシュ的なものはコロナ禍でNGとなり、フェス初心者でも楽しみやすい環境になっています。以前は人でもみくちゃになるフロアーに入っていって、女性客の体を触るという痴漢行為も見られましたが、コロナ禍以降は物理的にそういった行為ができなくなっています。フェスの現場が平和になってきているのは、コロナ禍の効果という側面はあるでしょう」(レコード会社関係者)

 音楽業界に多大なる打撃を与えたコロナ禍において、迷惑ファンの排除という結果は唯一の救いといえるかもしれない。

田井じゅん(たい・じゅん)

田井じゅん(たい・じゅん)

1985年生まれ。神奈川県出身。専門学校在学中より、ミニコミ誌やフリーペーパーなどでライター活動を開始。一般企業への就職を経て、週刊誌の芸能記者に転身。アイドル業界や音楽業界を中心に、その裏側を取材中。

最終更新:2023/01/13 06:00

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