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「週刊朝日」休刊に朝日新聞社員は何思う?「社内に明るい話題はほとんどない」

文=藤井利男(ふじい・としお)

「週刊朝日」休刊に朝日社員は何思う?「社内に明るい話題はほとんどない」の画像1
「週刊朝日」2023年 2/3 号(朝日新聞出版)

 1922年創刊の老舗週刊誌「週刊朝日」(朝日新聞出版)が5月末で休刊となることが判明した。母体である朝日新聞の部数激減は大きな話題になっているが、系列雑誌も厳しい状態だったことが明らかになった。

「週刊朝日は新聞社系週刊誌の草分けで、戦後グングンと部数を伸ばし、ピーク時には発行部数が100万部を大きく上回った時期も。新聞配達網を活かし、宅配が売り上げの多くを占め、大きな影響力を誇りました。しかし、良くも悪くもセンセーショナルな出版社系週刊誌に徐々に押されるようになり、部数はジワジワと減少。最新の発行部数が7万部程度だったということは、実売は5万部以下で、休刊は時間の問題でした」(フリー雑誌記者)

 いくら時代が違うとはいえ、売り上げが全盛期の数%となっては休刊も致し方ない。朝日新聞も部数減は顕著で、10年で部数が半減。ここ1年で15%も部数は減っており、新聞社のビジネスモデルの再構築は待ったなしだ。そんな状況では、完全にお荷物だった週刊誌の休刊は当然の策だった。

「ここ数年、社内に明るい話題はほとんどなく、飛び交うのは部数減や早期退職の話ばかり。昨年も早期退職募集をやって、毎日のように退職呼びかけメールが来て、本当にウンザリでしたね。1県に1つあった総局を数県で統合したり、その下にある支局を閉鎖したり、記者の数をどんどん減らしていますが、追うべきニュースが減ったわけではないので、記者1人あたりの業務は大幅に増えています。

 週刊誌は社内では完全に傍流で、憚ることもなく『まだあったんだ』などという社員もいました。週刊朝日は去年100周年だったので、“そこまではやらせよう”という感じだったのは明らかですよね」(朝日新聞記者)

 ただ、歴史ある雑誌だけに、休刊に至る過程ではいろいろな議論があったという。

「朝日にはもう一冊『AERA』という週刊誌もあり、88年創刊と歴史が浅いのはそちら。週刊朝日とAERAと合併して新しい雑誌を作るという話もあったようですが、AERAの売り上げも週刊朝日と似たようなもので、その話は立ち消えになりました。AERAが残ったのは、AERAのほうが読者が若く、ウェブサイトの『AERA dot』がうまくいっているので、その影響もあるようです。

 社内では週刊朝日の惨状は知られていましたが、休刊になるなら『サンデー毎日』のほうが先だと見られていました。“サン毎”の発行部数は週刊朝日より少なかったからです。ですから、週刊朝日の休刊が発表された時は、みな口々に『サンデー毎日より先なんて……』とこぼしていましたよ。サン毎は受験情報が充実しており、固定読者がいるのが強みだったのでしょう」(同上)

 いずれにせよ、新聞系週刊誌は風前の灯火。「AERA」vs「サンデー毎日」、最後まで生き延びるのはどちら?

藤井利男(ふじい・としお)

藤井利男(ふじい・としお)

1973年生まれ、東京都出身。大学卒業後に週刊誌編集、ネットニュース編集に携わった後、独立。フリーランスのジャーナリストとして、殺人、未解決事件、死刑囚、刑務所、少年院、自殺、貧困、差別、依存症といったテーマに取り組み続けてきた。趣味はダークツーリズム。

最終更新:2023/01/25 12:00

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