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Toshl、地下アイドル化が加速! 「1万1千円で3秒」の特典商法とは?

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龍玄とし『DINE AND CONCERT 2023 しあわせになるんだよ』Toshi 公式サイトより

 龍玄とし名義でソロ活動中のX JAPAN・Toshlが3月5日、食事付きのコンサート『DINE AND CONCERT 2023 しあわせになるんだよ』を東京ドームホテルで開催。終演後に行われた“特典会”が「地下アイドル顔負け」と、業界内でもザワついている。

 同コンサートは昼・夜の2部制で行われ、夜の部ではToshlがプロデュースしたコース料理を味わいつつコンサートを楽しめるほか、プレゼント大会やツーショット撮影会なども実施。さらに各公演の終演後には、スペシャルイベント「ときめきメモリーズ」と称した特典会も行われたようだ。

 公式サイトによると、この特典会は「龍玄としの手を握りながらあなたの想いを告白する」という内容で、Toshlの新作DVDやオフィシャルグッズを1万1000円買うごとに、参加券1枚をゲットできるシステム。

 Toshlに思いを伝えられるのは、参加券1枚につき「3秒間」に限られ、公式サイトには「あなたの想いを直接龍玄としに伝えるチャンスです!」「2枚の方は6秒、3枚の方は9秒 というように、枚数×3秒となります」と記載されている。

 ただ、素手で手を握ることはできないようで、参加者には「カワイイ手袋」と称した握手用の手袋が配られた模様。

 ネット上では、参加者から「コンサート後のイベント『ときめきメモリーズ』、ついにアクリル板なくなった。次は手袋もなくなるのかなぁ。考えるだけで幸せ。昨日のとしさんは、お花の香りでしたよね?」と喜びの声が散見される。

 また、中には「『ときめきメモリーズ』は、喉温存のためにとしさんはしゃべらないスタンス」との報告も。どうやら一般的なアイドルの握手会とは異なり、あくまでもToshlがファンの話を“聞く”ための時間だったようだ。

 なお、この「夜の部」のチケット料金は、税込8万8000円。昨年のクリスマスディナーショーの高額ランキングで1位だった谷村新司でさえ6万9000円だったことからも、いかに高額であるかわかるだろう。

 Toshlのディナーショーは今に始まったわけではなく、昨年10月にも同じ価格のバースデーディナーショーを開催。

 それ以前にもたびたび行っており、2016年10月にホテル椿山荘東京の宴会場で行った『ToshI・スーパープレミアムバースデー!』では、食事の時間やコンサートに加え、Toshlが過去に身につけた衣装や普段着などを、Toshlが直接、参加者全員にプレゼント。

 加えて、19万4,400円の「昼・夜通し」チケット購入者を対象に、「今は教えられない! 何が起こるかわからないスペシャルな秘密のパーティー!!!」(当時の公式サイトより)を開催するなど、“太客”がより楽しめるよう、おもてなししていたようだ。

 このように、長年にわたって地下アイドル顔負けの特典商法を展開してきたToshl。その一方で、Toshlがボーカルを務めるX JAPANは活動休止状態が長らく続いており、「再始動してほしい」と願うファンは多い。

 そんな中、リーダーのYOSHIKIは昨年12月、1998年に急逝したギタリスト・hideさんの誕生日にあたる日に、「Happy birthday HIDE! XJAPAN は障害だらけだけど心配しなくていいよ。俺が #HIDE のいる天国に行くまでには色々実現させるよ」とTwitterに投稿。これを見る限り、YOSHIKIにはX JAPANを再始動させる意思があり、Toshlが渋っているようにも見える。

 しかし、近年のToshlを見る限り、ファン1人あたりの単価が高い小規模なディナーショースタイルに満足している様子。そんな状況も、YOSHIKIが言う「障害」の一つなのかもしれない。

 「Toshlさんは、バラエティ的には今や、『あのトシが……!』みたいなレア度はなくなっています。すっかりネタ要員というか、バラエティ的にはおもしろおじさん枠。伝説的バンドX JAPANのボーカルという威厳はなくなってしまっていますね。むしろ握手会でもなんでも話題を振りまくことで名前が知れて、それがまた今のような仕事につながる、だけれどもまた、ネタ要員になってしまうというサイクルになっちゃってますよね。バラエティでいじられるにしても、ある程度ブランドを保つというラインを保たないと、だんだん厳しくなっていってしまうかと思うのですが……」(バラエティ番組ディレクター)

 57歳にして、地下アイドルさながらの特典商法を展開するToshl。衰え知らずのハイトーンボイスを武器に、根強いファンに支えられているようだ。

 

仲宗根由紀子(エンタメ系ライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

なかそねゆきこ

最終更新:2023/03/12 13:34
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