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TVerドラマ人気ランキング

『教場0』と『ラストマン』接戦! トップ3入りを果たしたのは…TVerドラマ人気ランキング

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『風間公親-教場0-』FOD配信ページより

 在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2023年3月には月間動画再生数が初めて3億回を突破し、TVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)も2739万の最高記録に達し、同4月にはアプリ累計ダウンロード数が6000万を超えるなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。

 しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

 そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は4月29日(土)~5月4日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。

『教場0』『ラストマン』『お嫁くん』の3位争い激化

 今回の結果は以下のとおり。

『教場0』と『ラストマン』接戦! トップ3入りを果たしたのは…TVerドラマ人気ランキングの画像2

 GP帯(ゴールデン・プライム帯)の民放ドラマはこれでようやくすべてスタート。なお、最後発となった朝日放送制作・テレビ朝日系列放送の『日曜の夜ぐらいは…』は4月30日スタートということで集計期間が4月29日(土)~5月5日(金)となる本人気ランキングではまだ7日フルでの集計でないことはご了承いただきたい。

 すっかり安定しているのが、奈緒主演のフジ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』の首位と、橋本環奈×山本涼介のTBS火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』の2位。『あなして』は相変わらずの強さを発揮している。TVerお気に入り登録者数は6日0時時点で109.8万人まで達し、前週比で14万人以上増えており、『風間公親-教場0-』(114.2万人、前週比+6.7万ほど)を抜きそうな勢いだ。実際、今週もTVer総合ランキングでは一度もトップ10から落ちず、最低順位は8位、さらに1位獲得期間も前週より伸びている。先週まではTVer総合ランキングで10位より下に落ちない作品は『あなして』と『王ささ』の2作のみだったが、今週は『王ささ』の勢いがやや衰えたため、『あなして』のみが常にトップ10入りをキープした作品となっている。このまま今期ナンバーワンの座は揺るがなそうだ

 『王様に捧ぐ薬指』も好調ではあるのだが、TVer総合ランキングでのトップ3滞在期間が前週より短くなり、トップ10から落ちる瞬間も出てくるようになった(それでも最低12位だが)。首位の『あなして』との差は先週は26ポイントだったのに対し、今週は51ポイント差にまで膨らんでおり、『あなして』から首位を奪い取る可能性はグンと減った印象だ。それでも3位以下に50ポイント以上の差があることから、よほどのことがないかぎり今後も2位の座は安泰だろう。

 そして3位争いは、これまで木村拓哉の月9『風間公親-教場0-』、波瑠×高杉真宙の水10『わたしのお嫁くん』のフジドラマによる争いだったが、そこに福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』が加わることに。視聴率では『ラストマン』の圧勝だが、本TVer人気ランキングではわずか7ポイント差で『教場0』が上回り、3位争いを制した。とはいえ、今週の日曜は『ラストマン』の真裏で『まつもtoなかい』(フジテレビ系)の初回放送があった。中居正広と香取慎吾の7年ぶりの共演ということで大反響を呼んだ同番組は放送当日と翌日の2日間で見逃し配信(TVer+FOD)が120万回突破となるなど勢いがあり、今週はTVer総合ランキングで『まつもtoなかい』に阻まれ『ラストマン』が首位を獲れない自体が発生した。さすがに次回の『まつもtoなかい』はそこまでの大反響を得られるとは思えないため、次週は『ラストマン』が『教場0』を上回る可能性も高そうだ。また、オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」でも、『ラストマン』初回は93ptで首位となり、2位の『教場0』79pt(第3話)に大差を付けている。

 なお、『私のお嫁くん』はTVer総合ランキングでトップ3滞在期間が前週よりも伸びたものの、逆にトップ10滞在期間が短くなっており、最低順位も下がっているなど落ち込みが目立ち始めている。このままだと『教場0』と『ラストマン』の3位争いからは徐々に離れていくことになりそうだ。

『合理的にあり得ない』『それってパクリじゃないですか?』ら急落

 『ラストマン』が今週4位に食い込んだことで、本人気ランキングの順位は順当に下にズレていくかと思われたが、天海祐希×松下洸平『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』がさらに勢いを落とし、前週比で35ポイントダウン。また、山田裕貴×赤楚衛二×上白石萌歌『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』も25ポイントダウンとなり、日テレドラマで唯一気を吐いている坂口健太郎『Dr.チョコレート』が代わって今週8位へと上昇した。『ペンディングトレイン』は前週8位から9位へ、『合理的にあり得ない』は前週7位から10位へとダウンしている。

 先週も指摘したとおり、カンテレ制作の『合理的にあり得ない』はNetflixなど多くのプラットフォームで配信をしていることからTVerでの動きがもともと鈍い傾向にあるが、『ペンディングトレイン』は思った以上に振るっていない印象だ。極限状態のサバイバルを描くがゆえに、ギスギスした人間模様が観ている側にとってもそれなりにストレスで、脱落してしまう人が少なくないのかもしれない。

 本人気ランキングのトップ15からは今週、桐谷健太『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』、芳根京子×重岡大毅『それってパクリじゃないですか?』がついに脱落。もともと厳しい戦いを強いられていた両作だが、『ケイジとケンジ』は前週比37ポイントダウンで今週16位に、『それってパクリじゃないですか?』は前週比49ポイントダウンと大幅下落で今週17位になった。『それってパクリじゃないですか?』はTVer総合ランキングでトップ30圏外となる日が出てくるようになるなど、落ち込みが激しい。『ケイジとケンジ』はトップ30圏外の日が前週よりも拡大しているが、それでも放送後には総合3位まで上昇するなどまだ食らいついている印象だ(『それってパクリじゃないですか?』は最高6位)。

 なお両作がトップ15から脱落したのは、今週から福士蒼汰『弁護士ソドム』(4月28日スタート)と清野菜名×岸井ゆきの×生見愛瑠『日曜の夜ぐらいは…』(4月30日スタート)がランクインしているため。どちらもTVer総合ランキングでの動きは目立ったものがないが、前者はテレビ東京が金曜20時枠をより若者向けにリニューアルして誕生した「ドラマ8」の第一弾、後者は朝日放送(ABC)制作でテレビ朝日系列日曜22時に設けられた新枠の第一弾ということで、今後の推移に注目だ。

〈前回のランキングはこちら〉

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2023/05/06 12:00
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