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ryuchellさんの訃報にバービーが即反応 “ここだけの話”ポッドキャスト番組が続々

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TBS Podcast『Amazon Music Presentsバービーとおしんり研究所』公式サイトより

 様々な企業が小中高生を対象に行った将来なりたい職業の調査では、近年ユーチューバーが1位に君臨し続けていた。

 しかし最近、日本の人気ユーチューバーたちが「収益減少」を嘆く動画を続々アップしたり、再生回数や登録者の変動に一喜一憂したりしているケースも目立ってきている。

 

 

 芸能人を含む動画コンテンツの飽和状態、競合のTikTokや定額制動画ストリーミングサービスNetflixなどが続々と勢力を拡大していることが関係しているだろう。

 そんななかでも今注目されているのが音声コンテンツを配信しているプラットフォーム。

 誰でもいつでも配信、またはスマートフォンなどで聴ける録音されたラジオ番組のようなPodcast(ポッドキャスト)は、次世代のデジタルメディアとして台頭する。

 いまや、視聴方法の1つである無料の音楽ストリーミングサービスアプリSpotify(スポティファイ)の中には、国内外合わせて290万以上のポッドキャスト番組が存在しているとまでいわれている。

「日本では、2010年にサービスが開始された『Radiko』が国内民放ラジオ局を網羅していて、ラジオのストリーミングインターネットサービスとして普及しています。広告代理店もそちらに力を入れたい事情もあったりして、ポッドキャストが陰っていました。ただ、アメリカを中心に世界中で市場を広げるポッドキャストと違い、ラジコは日本国内のみで聴取などが限定されているのと、プロが配信しているので、ポッドキャストの方がバラエティは豊ですね。ユーチューブと違い聞き流しできるので、運転中や作業中にも適していて、英語学習系の番組や既存のテレビ番組の裏側を話す解説系も人気。グングンとユーザーが増えています」(ラジオ業界関係者)

 Spotifyの中でも今年7月で3周年を迎えたポッドキャスト番組『叶姉妹のファビュラスワールド』は、叶姉妹の独特で知的な異次元世界を体感できると人気を誇る。

 既存のラジオ番組のように、リスナーからのお悩みや質問に答えるのも、フレンドリーな印象でブラウン管の別世界を見るよりも親近感が湧きやすい。

 TBS Podcast『大久保佳代子とらぶぶらLOVE』も、オアシズの大久保による恋バナや下ネタが炸裂していて人気だ。

 芸能活動を休止中で、カナダに留学中の相方・光浦靖子が日本一時帰国の際にゲスト出演し、現地での苦労話やそれを糧に奮闘する様子を話すなど、貴重な場になっている。

「テレビでちょっといいにくいようなエッチな話や他人事とは思えないリスナーからの質問に寄り添うのも、大胆にできるのがいいですよね。以前のような芸能界での働き方に戻るつもりはないという光浦さんですが、声だけでいいからテレビ番組よりも出演のハードルが下がるのもラジオの醍醐味です。キムタクもTOKYO FMの冠番組『木村拓哉Flow』のSpotify Editionでオリジナルのコンテンツを期間限定で配信しています。終始ノリノリのテンションだし、ポッドキャストが何かわからなかったり、スポティファイを使ってみて感動していたり、ちょっとおじさんっぽいキムタクが可愛いかったです」(芸能リポーター)

 一般個人のポッドキャスト番組も濫立しており、日本でもこれから市民権を得ていくこと間違いない。

 ただしポッドキャスト先進国のアメリカでは、円滑にいっていない事例がある。

 昨年8月に配信が始まったメ―ガン妃が単独でホストを務めたポッドキャスト番組『アーキタイプス』は、Spotifyと配信を2000万ドル(約28億円)で契約を結んだと景気のよさが話題となったが、今年6月には第1シーズンで打ち切りになった。

 和製ビヨンセこと芸人の渡辺直美もアメリカで大きな看板広告を出してまで2022年2月にポッドキャスト番組『Naomi Takase America』第1シーズンを配信開始した。

 全編英語でのチャレンジという新しさと、アメリカのカルチャーや地域のことをリスナーを通して知れたり、かなり大胆な下ネタや下品な英語を多用するやりたい放題の面白さで、今も日本国内ポッドキャストのトップチャートに入っているものの、今年4月に第2シーズンエピソード24がアップされて以降、音沙汰なしになっている。

「YouTubeもそうですが、やっぱりホスト側になると毎週更新は例えラジオでも準備で時間も取られるし、本業が忙しい直美ちゃんとかになると優先順位は下がってくるでしょう。メ―ガン妃にもいえるけど、リスナーから期待されるような話を供給できない“ネタ切れ”も懸念されますよね。市場規模がまだ小さい日本では、費用対効果が不透明で、基盤となるサポートがない個人のポッドキャスターが本腰では入りにくい実情もあります」(既出・業界関係者)

 楽しいだけでなく、時にはより特別な場になりえることもある。

 芸人コンビ・フォーリンラブのバービーによるTBS Podcast『Amazon Music Presentsバービーとおしんり研究所』には、7月12日に亡くなったryuchellさんが7月のマンスリーパートナーを担っていた、

 亡くなる前の最後のエピソードとなった回では、人生で1番落ち込んだ時に救われた言葉を紹介したり、下の脱毛事情などを赤裸々に話していた。

 亡くなった翌日にも同番組の収録を控えていたため、翌週に放送された回でメインパーソナリティーのバービーは動揺しながらも気丈に振舞い番組上で追悼メッセージを語り、途中からは涙がこぼれ詰まりながらも、強い言葉でryuchellさんを想っていた。

 読む、観る、聴く、それぞれに良さがある。

 ポッドキャストで未知なる世界を覗いてみては!

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2023/08/05 19:00
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