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NHKは“ジャニーズ切り”できず? 「紅白に2~3組出場」報道の背景にSnow Manの絶大人気

写真/Getty Imagesより

 ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、年末のNHK『紅白歌合戦』で“ジャニーズ枠”が半減する見込みであると報じられた。「それでも半分しか減らないのか」といった声もあるが、NHKとしては「絶対に出場してもらいたいグループ」がいるため、完全な“ジャニーズ切り”はできない事情があるようだ。

 近年の『紅白』はジャニーズから5~6組出場するのが恒例で、司会にもジャニーズタレントを起用することが多く、一部では「ジャニーズ紅白」とも称されていた。しかし、ジャニーズ事務所が性加害問題を事実だと認め、社会的な批判を浴びたことで状況は一変。各経済団体や大手企業が厳しい姿勢を取ったことで「CM撤退ドミノ」が発生し、民放ドラマのキャスティングにも影響が出始めたといわれている。

 公共放送であるNHKとしては、民放以上に厳しい態度で臨まなくてはならないはず。だが、22日にスポーツ報知が「例年の5~6組から半減する見込み」と報道。今後の動向次第では、ジャニーズ側から出場辞退を申し出る可能性もあるが、現時点では2~3組に絞っての出場になりそうだという。

 他紙でも、スポーツニッポンが「例年は5、6組だった出場者数を2、3組に減らし、若手グループを選出する方向で調整」「目玉のディズニー企画にジャニーズタレントは不参加の方向」などと報じており、スポーツ紙はジャニーズ事務所ともNHKとも懇意であるため、かなり信憑性の高い情報だと考えられる。

 これに対して、ネット上では「これだけの大事件になっても、2~3組は出場させるつもりってビックリなんだけど」「公共放送が性加害認めた事務所と取引関係にあるのはまずいのでは」「1つの事務所に依存しまくっていた体質を見直すべきだろうに大して変わらないのか」などと批判的な声が続出。その一方で「タレントに罪はないから出場してほしい」といった意見もあるが、さすがに今年はジャニーズの『紅白』参加に違和感を抱く視聴者が多いようだ。

 NHKについては、ドラマや音楽番組でジャニーズタレントの新規キャスティングをストップしたとも報じられており、それを踏まえれば『紅白』へのジャニーズ起用がゼロになってもおかしくない。それでも「半減」にとどまりそうなのは、NHKにとって「何としてでも出場してもらいたいグループ」がいるからのようだ。

 業界内では「性加害問題があっても、Snow Manだけは視聴率の観点から外せない」との見方が強く、NHKがジャニーズ事務所の稼ぎ頭となっている「Snow Man」の出場を望んでいると指摘されている。

 Snow Manの人気はすさまじく、CDが売れない時代にデビューからアルバムが3作連続でミリオンヒットを記録。しかも、今年5月にリリースした3rdアルバム「i DO ME」は発売初日に83.3万枚(オリコン調べ、以下同)を売り上げ、初週で106.1万枚のミリオンに達してしまった。さらに今年は念願だった初の単独ドームツアーを成功させ、4月から冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)がゴールデンタイムに昇格するなど、勢いは加速する一方となっている。

 『紅白』では、 デビュー前の2019年にジャニー氏の追悼企画としてSixTO NESと共に特別枠で初出演。2021年に正式に初出場し、 昨年は2年連続となる白組前半のトリを飾った。彼らは10代~20代の若者層から絶大な支持を集めており、若年層へのアピールが課題となっているNHKとしては「いなくなったら困る」という存在のようだ。

 先述したように視聴者からの反発はあるとみられるが、Snow Manであれば「業界全体でもトップクラスの圧倒的な音楽セールス」という客観的にも納得できる出場理由があるため、局内では出演を“強行”できるのではという意見があるようだ。ただ、Snow Manだけがポツンと1組だけ出場するのは不自然であるため、同じく高セールスを記録していて若者層からの人気が高いSixTONES、なにわ男子あたりが選出される可能性があるという。

 ただし、こうした青写真も流動的な状況だ。ジャニーズ事務所は10月2日に再び会見を開くとみられ、そこで新社名や藤島ジュリー景子・前社長が独占している株式の扱い、被害補償の具体的方策などを発表する予定だという。週刊誌では、被害者補償を円滑に進めるために社長退任後も代表取締役として会社に残るというジュリー氏に対し、「代表取締役に留任したのは税金逃れのため」との疑惑が報じられており、そうした点にも記者からの追及があるとみられる。

 例年ならすでに出場者にオファーしている時期だが、この会見での発表や質疑応答の内容を受けて、NHKは最終的な『紅白』のキャスティングを決めることになるという。NHKがどのような判断をするのか注目だ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/09/26 13:13
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