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会見で産経新聞記者が東京新聞・望月氏に怒声を浴びせた遠因と6年前の取材拒否

ジャニーズ事務所の会見で産経新聞記者が東京新聞・望月氏に怒声を浴びせた遠因と6年前の取材拒否の画像1

 6人の記者を『氏名(指名)NGリスト』に入れていたことなどが発覚し、騒動になっているジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の会見だが、13日にニュースサイト『デイリー新潮』が、司会から指名されていないにもかかわらず、不規則発言を連発した東京新聞の望月衣塑子記者に対し怒声を発していた「挙手しなかった不審な男性」の正体を報じた。

 この男性が注目を浴びるきっかけになったのは統一教会問題で一躍脚光を浴び、会見ではNGリスト入りしたジャーナリスト・鈴木エイト氏による8日の自身のXへの書き込みだ。

 鈴木氏は、《大柄なこの男性は質疑応答の際も手を挙げることなく、NGリストの記者が質問者指名選別に異論を唱えていた時、被せるように「さばけよ、司会がぁ!」「司会がちゃんと回せよ!」などと罵声を浴びせていた》と指摘した。

 すると、その男性の素性を特定しようという動きが加速。同サイトは会見に出席した複数の記者に確認したところ、スキンヘッドに髭面でガタイのいい産経新聞の30代の記者であることが発覚。すでに産経新聞社内でも話題になっており、同紙は同サイトの質問状に対して、《当社としてもご指摘の点は確認しております。今後とも記者会見のみならず取材活動全般にわたり適切な言動をとるよう各記者に指導してまいります》と回答したのだ。

「当初、9月7日の会見に続いて暴走した望月氏に対する批判の声が集まっていたが、NGリストの存在と〝怒声記者〟の存在で一気に風向きが変わってしまった。ここまで悪目立ちしてしまったからには、おそらく、怒声記者は内勤の部署に異動させられることになるだろう」(全国紙社会部記者)

 とはいえ、産経の記者が怒声を浴びせた背景には、同紙と望月氏個人の間に6年前に起こっていた問題が遠因とみられているという。

 2017年9月25日に産経のWEB版に掲載された記事は、《東京新聞社会部の望月衣塑子(いそこ)記者が講師を務める憲法学習会の開催について、報道各社が加盟する新潟県の県政記者クラブに告知をしながら、本紙記者だけが取材を拒否される事態があり、産経新聞社新潟支局は25日、学習会を主催した新潟県平和運動センター(新潟市中央区)に口頭で抗議した。》と報じている。

 その詳細だが、《学習会は、同区のホテルサンルート新潟で23日午後に開かれ、望月記者は「武器輸出と日本企業-安倍政権の危険なねらい」と題して講演した。本紙記者は会場で同センター側から取材と写真撮影の許可を得たものの、学習会の開始直前になって同センターの有田純也事務局長が「望月記者が話したいことを話せないので、産経だけは駄目だ」などと取材を拒否し、本紙記者は抗議したものの会場から退去させられた》という。

「思想的に産経と望月記者が相容れることはなさそうだが、さすがに取材拒否には産経も腹に据えかねるものがあったのだろう。一部のメディア関係者からは、怒声記者が望月氏を集中攻撃したのはこの件も少なからず関係しているとみている」(同)

 さて、ジャニーズの3回目の会見があるとすれば、今回はどんなやり取りが見られるのだろうか――。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2023/10/24 07:00
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