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三浦マイルドは「人間ができている」ほかでもないウエストランド・井口浩之の証言

R-1ぐらんぷりでこの上なく汚い手法!ウエストランドのぶちラジ!2020.3.12 – YouTube

「R-1には夢がない」

 昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)でそう言い放ち、優勝を飾ったウエストランド。大会直後からその発言に憤りを隠さずにいるのが、『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)2013年王者、三浦マイルドだ。

 年明けの1月8日の『マルコポロリ!』(関西テレビ)にウエストランドが凱旋出演した際には、収録中にマイルドがサプライズ乱入。「夢がない」と発言した井口に対し、今にも殴りかかりそうな剣幕で「それを、俺の目ぇ見て言えるか?」と詰め寄った。

 その後もマイルドはことあるごとに井口への挑発を繰り返し、『M-1』から1年近くがたとうとしている8日放送の『ナイツザ・ラジオショー』(ニッポン放送)でも、「今も許してないです」と発言。「『君とは殺し合いになるからな』とはっきり言いました。ほんとにあいつだけは許せない」と語気を強めていた。

 だが、井口は本当に「R-1に夢がない」と思っているわけではない。自らもピンで出場しており、16年と20年には準決勝まで進出している。本気で取り組んでいなければ、残せる結果ではない。

 実はこの20年の『R-1』敗者復活ステージで、井口とマイルドは顔を合わせている。結果は2人とも敗退となったが、このときのマイルドの“いい人”エピソードを、ほかでもない井口が語ったことがある。同年3月に公開されたYouTube「ウエストランドのぶちラジ」で、その際のエピソードを明かしている。

 この復活ステージで井口は、『M-1』優勝ネタにも通じる毒舌を披露。最後は「クソが!」で締めくくる破天荒な漫談を見せた。

 ネタを終え「これはいけるぞ」と感じたという井口。すべてのネタを見て「(勝ち抜けは)三浦マイルドさん、ZAZY、紺野ぶるまか、僕か」という感触だったという。

 だが、実際には井口は2位に終わり、本戦には大谷健太が勝ち上がっている。

「もちろん大谷さんもウケてましたけど」と語った井口だが、この結果には絶望していた。そんなときに声をかけてくれたのが、マイルドだったのだという。

「三浦マイルドさんだけ声をかけてくれて、あの人は本当に人間ができてる」と語り出した井口。

「立派な方ですよ。すごい男気があってさ、だってこんな(コンビの片割れとしてR-1に出場している)奴なんて嫌でしょ、R-1で。でも、ずっと僕のことを気にかけてくれてたし『井口くん惜しかったな、またがんばろうな』みたいな感じで言ってくれて、すごくうれしかった」

 一方のマイルドも、『M-1』優勝後の井口に噛みつきつつも、最後には常に「おかげで仕事が増えた」と感謝を伝えている。

 マイルドと井口、芸人界きってのハゲキャラとチビキャラは、見ていて画になることこの上ない2人だ。これからもトムとジェリーのように、仲良くケンカしてほしい。

(文=新越谷ノリヲ)

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2023/11/08 21:00
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