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『バトル・オブ・ヒロミくん!~The High School SAMURAI BOY~』竹内力インタビュー

イメージは“四枚目”な仮面ライダー!?「もしもVシネの帝王が、16歳の高校生を演じたら……」

_MG_3545.jpg撮影=後藤秀二

 もはや、Vシネの帝王なんて枕詞すら不要。その存在感と演技力で男臭いファン層を獲得している竹内力。来年、50歳を迎える彼が主演する最新作は、16歳の高校生役を演じた『バトル・オブ・ヒロミくん!~The High School SAMURAI BOY~』(10月5日公開)だ。16歳らしい物腰や雰囲気などまるでナシ。眼力と胆力で全国総番長を目指す16歳男子を怪演した竹内力は、演じることについてどんな考えを持っているのだろうか?

――『バトル・オブ・ヒロミくん!~』は、アクションがキレキレでしたね。

竹内力(以下、力) ハリウッドに比べるとアクションシーンはまだまだだけど、逆に言うとCGを全然使ってないからね。ワイヤーとか使ってないんで、それで迫力を出さなきゃいけない。そこはおじさんの割に頑張りました(笑)。

――今回は16歳の高校生役を演じてますが、こちらも頑張りました?

 いや、16歳っていう年齢は全然意識してないね。今作は製作もやっていて、“ヒロミくん”というキャラクターも、もともとオレが作ったものだから。

――演じる上で、特に制約はなかったんですか?

 制約というよりも、仮面ライダーを“四枚目”で演じたらこうなるのかなぁっていうのは、オレの中にあって、それをお茶目に出した感じかな。

――なるほど。ヒロミくんのキャラは、まさにそうですね。劇中で、ヒロミくんが白目になったりしますが、あれは監督の演出ですか?

 あれは、オレの独断(笑)。製作にも関わってるし、この年になったら、細かい演出はあまりされないですよ。

――アドリブで白目ですか! 台本とストーリーがあれば、あとは任せてもらえる、と?

 監督も「ここは竹内力でやってくれ」というお任せの指示で。あとは、その期待の上をいく芝居をするだけだから。

――本作は、笑わせるシーンも多いですが、シリアスなシーンもあって、全体的にメリハリがある作品だと思います。

 例えば、ハリウッド映画の大作でも、DVDを借りてきて家で見ると、タバコを吸うときに火をつけたり、お菓子に手を伸ばしたりとか、(お客さんの)目線が画面から離れるのが、オレらにしてみれば悔しいんですよ。需要と供給のバランスが崩れるというか。一瞬たりとも見逃してほしくない。本作は劇場公開されるし、一瞬一瞬、どこでまばたきをするか、しないか、その部分を計算して芝居しているんで、その0.5秒を見逃されると、俳優として悔しい部分ってあるんですよ。最後まで見たときに、つまらなかった、面白かった、寝てしまったなどなど、お客さんの感想で勝ち負けが決まる。1800円払って、だまされたと思うか、その価値があったかどうか、ね。

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