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転ばぬ先の杖? 死んだらどうなるか、生きてるうちに考えろ!?

20080818_shitai.jpg『ナレッジエンタ読本7 死体入門!』藤井司
/メディアファクトリー

 ヒトは死んだら死体になる。こんな当たり前のことも、自分に当てはめてイメージできる人は少ないはず。葬儀以外の場で一般人が死体を目にする機会も、現代ではレアなケースだ。でも、我々はみな、いつか必ずもの言わぬ存在になる。そうなったあと、自分がどうなるのか、少しは死ぬ前に知っておいてもいいんじゃないだろうか? そんな考えから、法医学者という“死体のプロ”が、死体にまつわるさまざまな現象から歴史、都市伝説までを、広範に紹介していくのがこの本、『死体入門!』(メディアファクトリー)だ。

 死体は常に一定の状態を保っているわけではない。ヒトは死んだら、生物から生物になる。死斑、自己融解、グローブ化、巨人様外観などなど、様相はどんどん変化する。

「もし死体に興味があって、その変化を自分の目でしっかり見たいならば、医師になること。それは合法的に死体に接することができるひとつの道です」

 同書の著者で法医学者の藤井司さんはそう言うが、そこまではちょっと……。でも、それだけ毎日のように死体を見る法医学者は、自分が死ぬことをどう思うようになるんだろうか。

「われわれ法医学者にとって、死体はひとつとして同じものがないので、いつも一期一会。一般の人にとってはファンタジーかもしれませんが、法医学者にとってはリアルなので。でも一方で、死体を見慣れることで、生へのこだわりが少なくなる気もします」(前出・藤井さん)

 それはちょっとまずいんじゃ!?
(笠谷寿弘/「サイゾー」5月号より)

『ナレッジエンタ読本7 死体入門!』
「死体が自分で動くとき」など、オカルト的なものから、世界各国の死体に関する慣習まで、幅広く取り上げた「死体入門」の名にふさわしい一冊。著者/藤井司 発行/メディアファクトリー 価格/945円(税込)

藤井 司
法医学者。日本の研究機関に所属し、死体の身元特定方法の研究を行う。日本では数少ない専門性をもった法医学者の1人として、各地で発見される死体の身元確認や犯罪捜査に活躍している。古くはミイラから現代の殺人事件や葬儀事情まで、死体を取り巻く文化全般に詳しい。シャーロックホームズの熱心なファンでもある。

死体入門!

“世界一美しいミイラ”も収録

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最終更新:2008/05/21 22:34
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