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『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』公開記念小明の突撃インタビュー

「ぬるま湯もウソではないけれど――」入江悠監督『SR3』が叫んだボンクラたちの夢の後先

――ああー、行ったことがあります。佐野に限らず、地元のデカいショッピングモールに行くと、必ず同級生が家族連れで来ていたりして……。丸腰でいくと精神的に大けがをする、鬱スポットのひとつです。しかしながら、そんな土地で、よくあのフェスシーンを完成させましたね、インディペンデント映画なのに、出演者が2,000人超えなんてあり得ない!

入江 エキストラさんはみんな自腹で来てくれて、北海道から来てくれている人もいて、そういう人に助けられました。

――それだけ規模が大きくなったのに、セリフには放送禁止用語がたくさん出てきて……。監督は、これがテレビで流れることなんか考えていないんだなと思いました。

sr31_s.jpg(c)2012「SR3」製作委員会

入江 なんか、『踊る大捜査線』のときのトラウマで。逆をいってやろうと思って……。

――(笑)。でも、インディペンデントじゃなくても、予算がなくてエキストラを呼べないってこともけっこうありますよね。たとえばゾンビ映画なら、ラストでゾンビがワーって集まって主人公が襲われるシーンなのに、ゾンビが超少ないとかよくありますもん。監督はメジャーでもできないことをインディペンデントでやってのける。かっこいいです。

入江 そうですね。今回の『SR3』でやりたいことは全部やってやろうと思ってたし、とりあえず、今回でこのシリーズは区切ろうと思ってます。一応、海のない北関東は。

――なんで!? 私が育った千葉だって充分ダサいですよ! 千葉にも来てくださいよ!

入江 だって、千葉だとディズニーとかまであるんですよ?

――ぐぬぬ……。でも、本当にやってほしい県はいっぱいあるんですよ。シリーズが終わるのは寂しいです。

入江 じゃあ、サイズダウンして、千葉とか神奈川とか茨城とか、興味ないところを5分ぐらいでバババっとYouTubeで……。

――あからさまに興味ないじゃないですか……。ところで先日、「映画秘宝」(洋泉社)で『SR』シリーズファンの座談会をしたんです。その際に、小説版が面白いと聞き、恥ずかしながら今さら読んだんですけど、いやぁ面白いですね。とくにイックとトムの学生時代の話が最高でした! 文庫化もされるそうで、印税が楽しみなんじゃないですか(いやらしい笑み)?

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