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妻が亡くなった時、後を追おうと思った……

田原総一朗が語る「不倫の末結ばれた、最愛の妻を看取って」

 無事に手術はできたけれど、いつまで生きられるかわからない。とにかく一日でも長く生きてほしいという願いでしたね。そのためにはなんでもするからと。

――具体的に、どのようなサポートをされたのでしょうか?

田原 治療の手助けに始まり、亡くなる前の介護に至るまで、いろんなことをしましたね。大きな手術でしたからね、術後、胸のかさぶたがはがれたあとには、骨が見えるほどの大きな穴が空いてしまいました。消毒し薬を塗らなければならないのですが、初めの2〜3度だけ病院の方にやってもらって、あとは僕がやりましたよ。亡くなる1年前には、歩けなくなり車椅子の生活になってしまったので、毎日相撲のように抱え上げてね。そういうことを1年くらい続けました。

介護とは老後の愛である

――高齢化社会において、夫婦間の介護も増えています。実際に体験されていかがでしたか?

田原 介護というのは、実に楽しいものでした。認知症の介護であれば、反応がないから大変かもしれません。しかし、反応がある場合には楽しいものですよ。だって、相手はとても愛している女房なんですから。

 それに、介護をする上で、やはり相手に触れたり抱き上げたりしますよね。夫婦は60歳を過ぎたら、キスをすることも手を握ることも男女の行為をすることもなくなってきます。しかし介護というのは、毎日肌で接し合い、触れ合うんです。“老後の愛”とはこういうものなのだなと。まさに愛の再発見です。

 だから夫婦間の介護というのは楽しい。きわめて楽しい。介護がつらいというのは、よくわからない。自分が動けなくなったら違ってくるかもしれませんが、お互いに動けるあいだは楽しいものですよ。

――先ほど、家長的な責任意識が強かったとのお話しがありましたが、家庭における男性、女性、そして父親、母親、それぞれの役割とは?

田原 本来は、男女、父母の役割に区別はないのですが、ただ男性に子どもを産むことはできません。母乳も出ません。もちろん父親としてできる限りのことはするものの、幼児期のうちは父親が寝かしつけようと抱っこしても泣く、母親が母乳をあげて抱っこしていると眠るといったように、子どもも父親には母親ほど懐かないですしね。どうしても子育てにおいては、女性が中心になるわけです。中心になるということはハンディキャップが生まれるということ。

 そこで、僕は早い段階から、女房に炊事洗濯をしなくていいと告げていました。人間は平等、でも子育ての負担は女性のほうが大きい。申し訳ないなと。手っ取り早く男性にできるのはお金を稼いでくること。そして炊事洗濯など、子育て以外のことをなるべくしてもらわないようにすること。そのために、生活に余裕が出てからは家政婦さんを雇いました。たとえ食べ物を貧しくしてでも、女房に炊事洗濯はしてほしくなかった。いま共働きの夫婦が家事を分担するというのは、当たり前のことだと考えています。

愛のない結婚生活を続ける必要はない

――高齢化社会が深刻化する現代では、老後に関係をぎくしゃくさせてしまったり、熟年離婚に至ってしまったりといった夫婦も多く見られます。夫の退職後や子どもが自立したあと、高齢夫婦が良好な関係を保っていくためには、どうしたらよいのでしょうか?

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