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「マイ踏切」「勝手に畑に」線路内を自由に使う住民たちのメンタリティとは?

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 住民が勝手に踏切を作って生活道路に使っている――。そんな光景が、全国のあちこちに点在している。牧歌的な昭和の時代ならともかく、21世紀になった今でもだ。

 2月には京都府宇治市を走るJR奈良線で、そうした踏切を横断中の老人が電車に轢かれて死亡する事件も起こっている。「むやみやたらに線路内に入ってはいけない」。そんな小学生でも知っていることを守ることができない大人は多いようで、あちこちの地域には勝手に作られた踏切が存在している。それどころか、勝手に線路の傍を田畑にしている例もあるようで……。

「勝手に踏切を作るだけじゃありません。名古屋鉄道のある路線には“線路内を耕作しないで下さい”なんて看板が立っているところがありますよ」

と話すのは、鉄道史や近代産業史を扱うブログ「筆不精者の雑彙」(http://bokukoui.exblog.jp/)を運営する墨東公安委員会氏。氏は、表の顔は某大学院で博士論文を鋭意執筆中というだけに、危険も顧みずに踏切を作るどころか、耕し始めてしまう人々のメンタリティも含めて考察する。

 氏によれば、「マイ踏切」は古くは明治時代以降、鉄道が全国に広がっていく中で登場したものだと話す。

「当時は線路を通すことが急がれたので、住民のために踏切を作るなんて考えないことが多かったんです。ですので、住民たちが勝手に踏切を作らなければならないことも多かった。現存するマイ踏切には、そういった意識が脈々と受け継がれているんじゃないでしょうか」

 さらに、線路のそばで代々暮らしてきた住民にしてみれば、今は鉄道用地になっているところも「昔は自分たちの土地だった」という思いがある。そのため、ごくごく軽い気持ちで踏切を勝手に作ったり、線路脇の土手を畑にしたりしてしまうというわけだ。今でも地方に行くと、空き地を近隣住民が勝手に畑にして芋や野菜を植えているところがある。

「相模原市で使われていない引き込み線を見たことがありますが、近隣の住民が植木鉢を置いたり勝手に使っていましたよ」

 21世紀になった今でも「空いている土地はみんなのもの」と思っている人のほうが多いということか。さらに氏は、こんな考察も。

「古代とか中世の道路を発掘すると、最初は幅の広い道路だったのに、次第に両端が畑になっている例があります。現代でも、道路をちょっとずつ削って田畑の面積を増やしていたという例もありますし、道路や線路の際を田畑に変えていくというのは農民の自然な発想なんじゃないでしょうか」

 一時間に一本くらいしか列車が通らない地方のローカル線だとしても、危険なのは変わらないと思うが、そこまでして田畑を広げたいものなのだろうか……。


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