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「ここで汚職役人たちの酒池肉林が……!?」中国“腐敗レストラン”に潜入してみた

oshoku-6.jpgかつてはこの長卓で、「黒い交際」が夜な夜な繰り広げられたのだろうか……。

 モデルのような美人案内係の誘導で席に通される。その後、メニューを持ってきたウェイトレスは「ニーハオ。ようこそいらっしゃいました」と、深々と一礼した。これほどのサービスは、この国ではなかなかお目にかかれない。

 周囲のテーブルでは、身なりのいい人々が優雅な所作で食事をしていた。自分が浮いているような気がして、心なしか緊張してくる。

 注文したのは「仔羊のパッパルデッレ」。中国のフレンチやイタリアンでは、「本物喰ったことないだろ!」と言いたくなる料理が出てくることも多いが、この店は違っていた。

 ラム肉はふんわりと柔らかく、臭みもない。パスタの茹で加減も完璧だ。普段、ランチで舌が肥えていそうな青山OLに食べさせても恥ずかしくない一品だった。

 今回はランチタイムであったため、2,800円(サラダ、デザート、ドリンク付き)ほどの会計で済んだが、ディナーのメニューを見ると、メインの価格帯は5,000円前後。さらにワインリストには、1~5万円といったボトルが列挙されていた。

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odhoku-4.jpg仔羊のパッパルデッレと、サラダ、デザートで約2,800円也。ランチタイムとはいえ、それなりの値段だ。

 こんなところで毎日食事していたら、庶民の暮らしぶりなど分かるはずもないだろう。

 中国在住フリーライターの吉井透氏によると、「飲食店のほかにも、ホテルの特別室やスパ、スポーツジムなど、かつては党幹部専用の施設が多数あった。反腐敗運動が本格化して以降は、やはり一般開放されたり、閉鎖されたりしている」という。

 店を出る前、馬にまたがった肥満体型の武将のオブジェが目に入った。それはまるで、人民にのしかかって私腹を肥やす、汚職官僚を象徴しているかのようだった。

oshoku-7.jpg馬にまたがる太った武将。このほかにも、店内には高そうな壺やオブジェが多数鎮座していた。

最終更新:2016/01/28 16:28
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