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「すべては新喜劇と家族のため!」吉本新喜劇の頭脳・小籔千豊がブレないワケ

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 小籔千豊には2つの顔がある。伝統ある吉本新喜劇で最年少の座長になり、今なお屋台骨としてステージを支える新喜劇の顔。そしてもうひとつは、バラエティ番組などで時に辛辣なコメントを放つピン芸人としての顔。その2つの顔を、小籔自身はどう操っているのだろうか? 細身の長身にスーツを着こなし、まるで敏腕ビジネスマンのようなスタイルでインタビュー会場に現れた小籔。その口から語られる話もまた、芸人のイメージを突き破るものだった。

***

――小籔座長東京公演2017、今回は銀座のブロッサム中央会館。吉本の劇場ではないところでの公演ですね。

小籔千豊(以下、小籔) 東京所属になった理由の、大きな柱の3つのうちの1つとして「東京の、よその劇場でやる」ということがあるんです。ルミネとかではなくてね。東京の方々に大阪の純粋な新喜劇を見ていただきたいということで、北海道物産展的なノリでやらせていただいております。北海道まで行くのは大変ですが、ぜひ東京でウニ、イクラ、とうもろこしを食べてもらいたい。僕らも大阪になかなか来られない関東の方々に、こちらから出向かせていただきますので、ぜひこの機会に一口食べていただけたらと思っております。

――ということは、東京風にアレンジしたものではなく、大阪の味をそのまま……ということですね。

小籔 はい、そのまま持ってきました。

――大阪でやるのと東京でやるのと、気持ちに違いはありますか?

小籔 やっぱり劇場が違うので、客席の幅とか奥行きとか、ステージの広さとかも違うので、物理的なものは変えたりもしますけど、それ以外、お笑いの質とか中身を変えるといったことは一切しないです。

――お客さんの反応の違いは?

小籔 東京のほうが優しいですね。東京は、よそもんに優しい。大阪は愛されているなと感じる分、シビアな部分もあります(笑)。東京のお客さんはいつも温かい拍手で迎えてくれるので、ありがたいなと思いますね。

――先日、吉本新喜劇に初の女性座長が誕生されたということで、ニュースになっていましたが、そのときの小籔さんのコメントが、すごく印象的でした。「リーダーに必要な公正さを持っている」というところが。ご自身は最年少で座長になられて、座長職の難しさもたくさん感じてこられたのではないでしょうか?

小籔 新喜劇を自分の劇団と勘違いして、私物化してしまいそうになる恐れは常にあると思います。でも、たとえばほかの劇団の座長って、だいたいが自分でその劇団を作った人なんですよね。そこから座員に給料を払ってたり、ごはん食べさせてたりする。だけど新喜劇の場合、僕が作ったものでもなければ給料を僕が払っているわけでもないので、座長とは呼ばれてますけど、よその座長とは全然違うんです。たまたま今は僕がやらせてもらっているだけなので、「新喜劇」という市の「市長」みたいな感じだと思う。自分が市長の間は、この市がもっと良くなるように頑張らなければならない。だから、個人的な好き嫌いとか、えこひいきだけでキャスティングしてはいけないと思うんです。

――なるほど。

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