日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『紅白』の成功と30年前の伝説

内村光良の“楽しむスタンス”が導いた『紅白』の成功──30年前の桑田ユーミン伝説の共演番組とは?

■内村、aikoらが導いた化学反応

 ユーミンに号泣していたaikoもそうだが、任意なのに「U.S.A.」を背後でキレキレで踊るHey!Say!JUMP(特に知念)や、負けじと楽しそうに踊る松田聖子、そしてその松田にのぼせるリアル聖子ちゃんファンの阿部サダヲなど、今年は出演者が自ら番組を楽しんでいるような光景が目立った。

 これは総合司会の内村自身が誰よりも紅白を楽しもうとしていたスタンスが影響していると思われる。

「聖子ちゃぁぁーーん」と往年の親衛隊のようにコールしたり、センター不在の欅坂46に「かっこよかったよ! 平手(友梨奈)ちゃんも絶対拍手送ってたと思うよ!」とわざわざ叫んだり。台本に盛り込まれていそうと言われればそれまでだが、それが上辺だけの空回りにならず心から発する言葉となっていたからこそ、その熱が周りに飛び火し、「番組を楽しもう」「楽しんでいいんだ」と全体のボルテージが高まり、最後の爆発につながったのではないだろうか。

 もちろん、ことあるごとに歌を口ずさんでいたaikoの存在も大きい。aikoの涙で泣かされた人も多かっただろう。この人は心から純粋に音楽が好きなんだなということを再確認させられたし、そのaikoの歌を審査員の永野芽郁が真剣に口ずさんでいたのも、次の世代に繋がっている感じがしてよかった。歌手ではないけど。

 桑田はもちろん、ユーミン、内村、aiko、その他それぞれがそれぞれに反応しあい生まれた今回の「祭り」。紅白でなくてもテレビのどこかでこういう化学反応を今年もたくさん見たい。
(文=柿田太郎)

最終更新:2019/01/07 01:26
123
ページ上部へ戻る
トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真