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週刊誌スクープ大賞

吉本興業 岡本社長は今すぐ辞任すべし! 大崎会長とともに隠蔽を詫びて責任を取れ!!

 さて、根腐れしているのがここにもいた。横浜DeNAベイスターズの綾部翔(かける)投手(22)である。16年にドラフト5位で入団し、ラミレス監督期待の有望株だそうだ。

 だが、昨年2月に結婚して、長女が生まれたのに、彼の妻が、綾部の女遊びの酷さに呆れ果て、離婚協議の真っ最中だと、文春に告発したのだ。

 行動がおかしいと思って彼女が、綾部の荷物を調べると、ラブホのレシートや女性とのプリクラが出てきたという。家の寝室にICレコーダーを置いて録音すると、女性を家に連れ込んでSEXしている声まで録れた。

 以前使っていたスマホから、女性たちと性行為をしている大量の動画が見つかった。

 たまりかねて、彼女と母親で書かせた「誓約書」には、18人の女性の名前が並び、中には女子高生もいたというのだ。もはや堪忍袋の緒も切れた。

 文春は、球団に対して事実関係の確認を求め、球団側も会見を開き、綾部が未成年の少女との関係を認め、無期限の謹慎処分にすると発表した。当然だろう。

 文春は、参院選の候補者たちのスキャンダルが止まらないと書いていたが、読んでみると、スキャンダルではなく「お粗末」なだけだった。

 新潮には本物のスキャンダル議員が登場している。その名を石崎徹(35)という。新潟出身で、慶應大学から財務官僚になり、5年で退職して自民党の公募に応じ、2012年の総選挙に出馬、最年少で当選。現在3期目に入る。

 あの悪名高き「魔の3回生」の一人である。20代で結婚したがすぐに別れて、今は独身だそうだ。

 イケメンで、セクハラ、二股は日常茶飯事で、「今は8人だ。1週間じゃ足りない」といっていると元秘書が語っている。

 だが今回は、セクハラに加えて、パワハラがひどいというお話。石崎より少し上の秘書を怒鳴るばかりではなく、車の運転にケチをつけ、肩を何度も殴ったそうである。件の秘書は、日頃の暴言に加えてこの仕打ちに堪忍袋の緒が切れて、病院へ行って診断書をもらい、6月頭に新潟県警に被害届を出したという。

 新潮によれば、今国会で安倍首相が施政方針演説でパワハラ対策を明言して、5月には「パワハラ防止法」が成立したが、この石崎センセイも賛成の起立をしていたという。

 この人、同期の豊田真由子センセイの「このハゲー!!」大騒動を教訓にしていなかったらしい。

 パワハラを行使する時は、秘書が録音していないか確かめてからでないとやってはいけない。だが、これがかなり難しい。一度丸裸にでもしないといけないが、それがパワハラ、女性秘書ならばセクハラになってしまう。

 バカ、死ねは当たり前で、ノイローゼになった秘書が何人もいるそうだ。

 それでも新潮のインタビューに石崎議員は、「これまでだって秘書に暴力など一度も振るったことはありませんよ。バカとか死ねとかの暴言もない」と完全否定している。

 当然、新潮は、この音声をネットに流すだろうから、ウソはすぐばれる。新潟県警は関心をもって被害者とやりとりしているそうだ。

  石崎徹代議士は、新潮発売後に姿を消した。

 ところで、ジャニー喜多川社長の死を伝える報道は、まるで大本営発表のようだった。

 スポーツ紙はしかたないとしても、週刊誌も手放しの礼賛報道ばかりである。特に新聞社系がすごい。「追悼 ジャニーさん『伝説』は『神話』へと」(サンデー毎日・7/28号)「追悼 ジャニーさん、ありがとう」(週刊朝日・7/26号)。週朝は表紙に、ジャニーズ事務所のタレントが表紙になった号をズラッと並べた。

 中でもAERAは、「追悼・ジャニーさん『YOU! やっちゃいなよ』胸に刻んだ」と銘打ち、大特集を組んだ。そんなに偉大な人だったとは知らなかった私は仰天した。

 ここでも何度か書いたように、ジャニーの性的虐待についてなぜ触れないのか、姉のメリー、その娘のジュリーと、ジャニーとの確執も、今後の事務所の行方を占ううえで大事なことであろう。

 さすがに文春だけは、その問題を取り上げている。文春は1999年に、ジャニー喜多川が少年たちを事務所で性的虐待をしているという告発記事を連載した。

 珍しく、事務所は文春を名誉棄損で訴えた。しかし、ジャニー喜多川は法廷で、少年たちが文春に語った内容に対して、

「彼たち(少年たち)はうその証言をしたということを、僕は明確には言い難いです」

 といったのだ。東京高裁はこのジャニーの発言をもとに、「少年たちの証言は真実性がある」と認めたのである。

 今回も、嵐のメンバーと同年代の元ジュニアが、

「成功したヤツはジャニーさんに感謝しているかもしれない……。でも、僕はそんな気持ちになれない。ジュニア時代、僕がジャニーさんの誘いに抵抗したら、ステージの隅っこに追いやられた。(中略)僕のファーストキッスはジャニーさんですからね。ショックでしたし、もうグレるしかないですよ。(中略)十代前半で悟ったというか、大人の世界って本当に汚いんだなって」

 と語っている。こうした陰の部分も含めて、ジャニー喜多川という人間を論じなくてはならないはずなのに、ジャニーズ事務所やAKB48になると、週刊誌はすぐにジャーナリズムの旗をたたんで、まるで熱烈なファンのような礼賛記事を書いて恥じることがない。

 文春はこの記事中で、SMAPを解散後、事務所を出た稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人をテレビに出演させないよう、事務所が圧力をかけていたことを「スクープ」している。

 それを問題視してきた公正取引委員会が、「近く独占禁止法違反容疑で、ジャニーズ事務所に対し、正式な警告があると見られています」と書いているのである。

 今朝(7月18日)の新聞、スポーツ紙は、このことを一斉に報じてはいるが、「3人を出演させないよう圧力をかけた疑いがあることが17日、関係者への取材で分かった」(スポーツニッポン)と書いて恥じない。お前たちは文春の早刷りをみて、慌てて取材したのだろうが。

 事務所側はコメントを発表して、公取委から「調査を受けた」ことは認めた。これまで陰でこそこそ語られてきたジャニーズ事務所の様々な圧力が、事実だったことが公になったのである。テレビ局の責任者たちは、これについてはっきり見解を述べるべきである。

 私は、文春が書くさらに10年前、ジャニー喜多川の性癖について週刊現代で報じて大騒ぎになった。社は、私を婦人雑誌へ急遽異動させることで、事務所側と手打ちをした。その構造は、今も変わっていないはずである。メディアが、いち芸能プロの圧力や嫌がらせに抗することができないで、さらに始末の悪い権力をチェックすることなどできるはずがない。

 図らずも、ジャニー喜多川死亡報道が、そのことを再び明らかにしたといっていいだろう。

 ポストは、NHKが公取委問題をスクープしたと書いているが、時系列でいっても、最初に書いたのは文春である。

 文春が報じなければ、NHKが報じることができただろうか。ジャニーズ事務所から「今年の紅白にはうちのタレントを出さないわよ」とでもいわれたら、社内で大問題になるはずだ。

 今回は、「文春がやってますから」といえば、エクスキューズできると考えたのではないか。私はそう思うのだが。

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