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「モンスターアイドル」レビュー2

クロちゃん企画「モンスターアイドル」は、タブーを公開する『ASAYAN』以来のアイドルエンタメの極地か?

『水曜日のダウンタウン』公式サイトより

 安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜し、新たなアイドルグループをプロデュースする新企画「モンスターアイドル」の2週目が、11月13日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で放送された。

クロちゃんみたいなファンに笑顔でいられるか? という審査

 勝ち残った候補生8名を連れたクロちゃん一行は沖縄県今帰仁村のホテルへ到着、同地で行われる4日間の合宿をスタートさせた。合宿中は1日1名が脱落し、最終的に残った4人がデビューできるという流れである。

 過酷なシステムを明かされ一気に身が引き締まった8人に対し、クロちゃんは「水着審査を行いたい」と発表した。いきなり肌の露出を促すプロデューサーに、候補生らは引き気味に……。

「どのアイドルグループにもグラビア担当はいるから。『ヤンジャン』『ヤンマガ』、いろんな週刊誌の表紙を飾ってもらう存在はグループに1人必要なんですよね」(クロちゃん)

 それっぽい言い訳に納得してしまいそうになるが、惑わされてはいけない。彼は、もっともらしい理由で私利私欲を満たそうとしているだけなのだから。スカートタイプの水着を着た子がいれば、「それ、どうなってんの?」とスカートをまくり上げさせたり。ほかの候補生には何度もバンザイをさせ、脇が丸見えの体勢を自分のスマホで激写したり、「何カップ?」と無駄に質問したり。完全にやりたい放題。でも、これらの視姦がすべて“審査”という名目で合法化されているのは巧妙だ。

 その後、クロちゃんと候補生らはプールに入って水かけっこを始めた。このときのクロちゃんがやばかった。「誰の近くの水飲もうかなあ?」「みんなが入ってるプールの水はおいしいね」と発言、全員をドン引きさせたのだ。でも、クロちゃんは秘めた願望を実現させた喜びで満面の笑み。ただのセクハラなのに、プロデューサー業として看過されているのは地獄である。

 一方で、こんな見方もできる。アイドルファンにはいろいろな人がいる。その中には「キモオタ」と称される層がいるのも事実。その代表格が、まさにクロちゃんだった。合宿で候補生がキモオタに免疫をつけておくのは悪いことじゃない。こんなクロちゃんを前に笑顔を絶やさないでいられるかも、立派な審査の内。

 そういう意味で、候補生の1人・カエデの対応は見事だった。クロちゃんと2人きりになった際、彼女はこんな態度を取っている。

クロちゃん「“俺のことをしっかり好きになって”って言ったの覚えてる?」

カエデ「覚えてます。好きです、ちゃんと。クロちゃんは好きですか、私のこと?」

クロちゃん「……それはアイドルとして? それとも女として?」

カエデ「どっちも」

 クロちゃんに対し、ちゃんと気のある素振りをしたカエデ。気持ちが盛り上がったクロちゃんは「好きに決まってる」と返答。そして「手、大きいでしょ?」と自らの手を広げ、その上に手を重ねるようカエデに無言で促した。すると、カエデは自ら恋人つなぎし「温かいんですね」とニッコリ。さらに「甘えていいですよ」と言われたクロちゃんは、感極まった表情で「本当は今すぐキスしたい」と発言したのだ。クロちゃんが選ぶお気に入りナンバー1の座は、ナオを抜いて現在カエデが獲得中である。

 前企画「モンスターハウス」の頃から、クロちゃんの趣味はわかりやすい。『水曜日のダウンタウン』を観ていると、彼の好みのタイプが段々わかってきた。いらない知識なので、困りものである。

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