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2040年までに出生率が2.07まで回復する!? 東京都の仰天プランは小池都知事の誇大妄想か?

文=里中高志

小池百合子都知事

「子供を産み、育てることが社会全体の喜びとなっている。その結果、合計特殊出生率が先進国最高水準の2.07となり、少子化からの脱却に成功」

 どこの国の話? と驚かれるかもしれないが、実はこれ、東京都が昨年末に公表した「『未来の東京』戦略ビジョン」なる、長期戦略に掲げられている「2040年代の東京ビジョン」の一節なのだ。

 2040年というと遠い未来のようにも聞こえるが、実は20年後の、いわばごくごく近未来。1人の女性が生涯に産む子どもの数を表す東京都の合計特殊出生率は、17年は1.21しかなく、これは全国でも最低の数値である。それが、あとわずか20年で2.07まで回復しているというのは、ずいぶん大胆な、いや荒唐無稽にも聞こえる未来予想図だが、東京都は本気なのだろうか?

 東京都は、実に300ページ以上にも及ぶ「『未来の東京』戦略ビジョン」のPDFをネットで公開しているのだが、この「合計特殊出生率2.07」を掲げた子供についてのビジョンに続いて、「働き方改革や職場の意識変革により、夫婦で育児できる状況をつくる」など、出産・子育てを社会全体でサポートするとの目標を書いている。

 しかし、昨今の若者の非婚化や、子供を作らない夫婦が増えている背景には、非正規雇用による低賃金・税や社会保障などの負担の増大・重くのしかかる奨学金の返済などさまざまな問題がからんでいて、とてもじゃないが、出生率が今度急速に回復するとは思えない。どのようにして2.07まで回復させるのかの具体策にも欠けているし、東京都はどこまで本気なのだろうか? 東京都に問い合わせてみた。

「2.07という合計特殊出生率は、人口を維持するのに必要な水準であり、これからめざすべき希望の象徴として掲げているものです。そのための具体的な政策まではまだ固まっていませんが、この社会を引き継いで未来に立ち向かっていくという決意をしますということで、世の中全体で仕組みを考えていきたい」

 との回答。なお、この「『未来の東京』戦略ビジョン」は、100年単位での東京の未来に向けての計画を定めるもので、オリンピック前の7月5日に投開票される都知事選で2選を目指す小池百合子都知事の選挙対策ではないという。

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